Amber

この世界の片隅にのAmberのネタバレレビュー・内容・結末

この世界の片隅に(2011年製作のドラマ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

2024年5月18日に3回目のミュージカル『この世界の片隅に』を観て、帰宅後ツタヤディスカスのDVDで終戦記念スペシャルドラマ『この世界の片隅に』を観た。▶こうの史代は『夕凪の街 桜の国』は図書館で借りたが読む時間がなかったので、冒頭だけ読んで返却したということがあるが、『この世界の片隅に』の原作は読んでいない。アニメ『この世界の片隅に』は観た(次のツタヤディスカスで『この世界の(さらにいくつかの)片隅に』を借りようと思っている)。しかし、ミュージカルの内容は憶えのないエピソードばかり。かなり脚色されているのかな、と思っていたが、このドラマとミュージカルはほとんど同じ内容だった。だとすると、ドラマやミュージカルが原作のままで、アニメの方が脚色されているのか。アニメは晴美の死のことは終盤まで描かれない。だから、ミュージカルでいきなりすずが右手を失って寝込んでいるシーンから始まって驚いたが、原作はそういう始まりなのだろうか。原作を読んでみたくなった。▶ミュージカルには実在する料亭二葉や二葉館が出てきた。ドラマでも双葉館が出てきた。広島には二葉の里というところがあるらしい。ドラマではなぜ双葉館なのか。原作が双葉社から出ていることと関係しているのかと勘ぐってしまう。▶北川景子はあまり好きな女優ではなかった。しかし『君の膵臓をたべたい』や『ファーストラヴ』を観て、北川景子を女優として見直した。ただ、北川景子は背が高いイメージがある。すずのイメージに合わない気がした。調べてみると160cmと意外と背が高くない。また、北川景子はしっかりした女性のイメージがある。ただこのドラマはこんな古いドラマだとは思っていなかったが、2011年のドラマで(東日本大震災被災者へのエールとして制作されたのだろうか。それとも震災前から制作されていたのか)、北川景子もまだ若く、だからできたのか、初々しい感じがわりと出ていた。▶最後の戦災孤児の女の子の役は知っている顔だが、すぐに名前が浮かばず、誰だっけ?芦田愛菜?と確信が得られなかったが、エンディングロールで最後に出てきたのに3番目くらいに芦田愛菜の名前が出てきて、やっぱりそうか、となった。現在の芦田愛菜を見慣れているせいで子役の時の顔が芦田愛菜と一致しなかったのだった。子役といえば、ドラマの冒頭のすずの幼少期の子役も何となく見たことがある顔なのだが、誰だかわからない。あの顔の造りは誰かを連想するのだが、その誰かがわからない。それとも当時よく出ていた子役だからあの顔に記憶があるのだろうか。▶鈴蘭型の街灯、リンドウ柄の茶椀。鈴蘭型の街灯はすずを意識してそうしたのか。リンドウ柄の茶椀はドラマでもすずが言っていたが、リンだからリンドウということのようだ。ただ、私はミュージカルを観ていて、すずとリンの結びつきを考えると、リンは鈴のリンなのではないかという思いが頭に浮かんだ。すず(鈴)とリン(鈴)が響き合う仲といったところだ。▶ミュージカル『この世界の片隅に』は3回目の観劇なのに10回以上感情が込み上げて頭がクーッとなり(高血圧の私は血圧が上がっているのではないかと心配したほどだった)目に涙がにじんだり涙がこぼれることさえあったが、ドラマでも何回か(こちらは少なく3回くらい)そうなり、今日は1日中感情が込み上げているな、と思った。▶このドラマや連続ドラマ『この世界の片隅に』、アニメ『この世界の(さらにいくつかの)片隅に』はミュージカル『この世界の片隅に』の公演が始まる前に観たかったのだが、観れずにミュージカルの公演が始まってしまった。私にとってのミュージカル『この世界の片隅に』の千秋楽は7月14日の水戸公演(7回目の観劇)なので、それまでに全部観たい。できれば原作も読みたい。2024年の5月10日から7月14日は『この世界の片隅に』祭りといったところだ。『この世界の片隅に』にどっぷりと浸かり、後年、2024年は記憶に残る年になりそうだ。
Amber

Amber