山岡

スタートレック:ヴォイジャー シーズン2の山岡のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

どのエピソードも平均的な面白さがあるものの、傑作に恵まれない、何とも微妙なシーズン。

セスカとチャコティの関係、リディア人との関わり、ジョナスの裏切り、パリスの不良行動など連続する要素は幾つかあるが、それらがまだDS9のようにうまく面白さに繋げられていない。

堅物で頼りになるチャコティ、真面目だけど実は優しいトゥボック、冷徹なジェインウェイなど少しずつキャラクターの個性が出始めているので、これがストーリーともっと上手く絡めば面白くなっていくのだろう。

また、シーズン2では過去シリーズとの繋がりがやたら強調されていたように感じる。スポックやデータについての言及があったり、Qやライカーが実態として登場したり…ファンとしては嬉しいが旧シリーズのゲストキャラが多いとヴォイジャークルーの孤独感が薄れてしまうようにも思う。

印象に残ったエピソードは以下のとおり。

EP1 ミッシング
元々はシーズン1の最終回として制作されたエピソード。オープニングの旧式フォードの発見から地球人発見までの流れが非常に美しく、強く引き込まれる。地球に帰るという決意、物語の核の部分をより強固なものにする重要な内容となっており、ラスト手前のジェインウェイの半泣きの顔にこちらももらい泣きしそうになる。女性に勇気を与えたアメリア・イアハートの存在は非常に魅力的であり、ジェインウェイともっと絡ませて単独のエピソードとしても良いレベルだった。

EP14 平和協定
ケイゾンに対抗するため、トレイブ人と協定を締結するものの、実はトレイブ人はケイゾンを超える卑劣漢だったというエピソード。DS9ならよくありそうな展開だが見事に騙されてしまった。

決定的な傑作回がないが少しずつヴォイジャークルーのことを好きになっている。あとはTNGでもDS9でもない、ヴォイジャーならではの面白さが出てくるといいのだが…。
山岡

山岡