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わたし、定時で帰ります。のぴとのレビュー・感想・評価

わたし、定時で帰ります。(2019年製作のドラマ)
5.0
未だ社会人として働くという経験をしたことがない私にとって、社会人になった暁には絶対一番初めに見ようと思った作品。
義務付けられている”働く”という行為において、人は何を思い、何のために働くのか。変わらぬ毎日を淡々と送るように感じるが、生きている間で働いている時間はおそらく相当多いはず。会社の環境によっても働き方は変わってくるが、環境だけでなく、自分で自分の働き方を見つける、ということが大事なのだなと東山結衣に気づかされた。

「定時までに仕事を仕上げて、仕事の後はおいしいビールを飲んでドラマを見て寝るのがいいじゃん。」

おそらくこの結衣の言葉に救われた人は少なからずいるはず。職種によっては、毎日定時に帰るというのはおそらく難しい。しかし、作業効率を上げることの重要性とその意義は結衣に学ぶところがたくさんあるのではないかと思う。それは仕事だけでなく、家事や勉強においても同様。
人それぞれ、何のために働くかは別だけど、この作品から学ぶ中で大事なこと。
それは「会社のために自分があるんじゃない、自分のために会社がある」ということ。
この作品で原作者や制作陣が伝えたかった思いがこの言葉に詰まっているように感じた。

そしてそれとは別に、仕事から生まれる恋愛描写というものが本当に大好きな人間なので、結衣と種田さんの関係が最高で最高でたまらない。仕事を主軸に置いた中で生まれる恋愛、絆、仲間意識がたまらなく好きなのと同時に、これはそもそも種田晃太郎が沼すぎる。1話から10話までぶっ通しで改めて見てみると、種田晃太郎の結衣への気持ちの揺れが半端じゃなく切ない。ずっと気にはなるけど、もう自分は結衣の彼女ではない、ましてや結衣には婚約者がいるという事実で自分の理性を保つその種田さんの表情が、完璧すぎてもうひれ伏すしかない。そして最終話で見せた結衣への爆発させた感情と、ラストで見せたばつの悪そうな顔かつ、やはり抑えきれない結衣への気持ち。もう種田晃太郎を演じた向井理に金一封案件でしかない。そしてやはり私は彼の表情管理が大好きだとまた思わされる。
それにしてもやはり吉高由里子演じる女性像は圧倒的ヒロインとして確立されるの、強いなと思わざるを得ない。
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