えぬ

シティーホールのえぬのレビュー・感想・評価

シティーホール(2009年製作のドラマ)
4.0
脚本家キム・ウンスクの作品で唯一ちゃんと楽しめたドラマ。ヒロインを演じたキム・ソナが素晴らしかったのは言うまでもない。けど、このドラマはキム・ウンスクの作品では珍しく、男性が超越した都合のいい王子様的存在ではないところが良かった。劇中では女性は傷つけられたり理不尽な目に遭いつつも、負けじと奮起して試行錯誤しながらも頑張って進んでいくのだが、それがちゃんと自立した個の人間として、なのです。で、男性は女性の後ろに回ってサポートしたりと、お馴染みのキム・ウンスクのパターンとはちょっと違う。チャ・スンウォンは超人的な特殊任務兵士でもなければ、不死身で超常の力を持った人外でもなく、白馬にまたがった王子様でもなければ、未来を約束された財閥のハンサム御曹司でもなく、かっこ悪いところも弱いところも、ついでに都合の悪いところなんかもある等身大な生身の人間の男性を演じていたので、リアリティがあった。このドラマでは女性主人公も男性主人公も完璧ではなく、弱いところもいいところもある、いわば普通の人間たち。男性が一方的に強いばっかりだったり、ものすごく年上だったりで、女性が一方的にどうにかしてもらうばかりというキム・ウンスクドラマにありがちなパターンではなく、互いに弱さある生身の存在で、自分にはないところを補い助け合い、時には励まし合いながら進んでいく、という部分が共感出来て楽しめた。ただオープニングタイトルの曲がかなり苦手。この内容で、なんで、この曲???これからドラマが始まる!というところで、テンション下がって仕方ない。
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