でしょうかな

グラスゴーの連続殺人鬼のでしょうかなのレビュー・感想・評価

グラスゴーの連続殺人鬼(2016年製作のドラマ)
3.5
1950年代、スコットランド南部のグラスゴー。刑事のマンシーは、ある男の動向に目を光らせていた。男の名はピーター・マニュエル。かつて強盗容疑でマンシーに逮捕され刑務所に送られた彼は、出所後もしばしばマンシーの周囲に現れる。ある日、レイプ事件が発生し、マンシーはピーターを逮捕するも証拠が弱く、ピーターは弁舌で無罪を勝ち取る。その後もマンシーはピーターを危険視していたが、やがて殺人事件が起きた。

1950年代後半、グラスゴーで8人を殺害したとされるシリアルキラー、ピーター・マニュエルと、彼を逮捕したウィリアム・マンシー警部の攻防に基づくミニシリーズ。3話で2時間ちょっとなのでそこそこ見やすい。
「In Plain Sight」、「明らかである」という原題が示す通り、本作だと犯人は最初からめちゃくちゃ怪しまれてて、最初の殺人以前からもう何かとんでもないことをしでかすだろうと目を付けられている。なので、容疑者不明ならまだしも、それで2年間、8人殺されるまで証拠を掴めないのは、時代としても流石に警察何やってんの???となってしまった。逮捕の決め手はなかなか冴えてたが。
しかし、作中のピーターのキャラはなかなか面白い。自己顕示欲が強く、平気で嘘をつき、刑事たちを翻弄する。少なくとも、史実でも裁判で自己弁護を行ったのは確からしい。全体的には平板な印象を受ける犯罪ドラマだったが、彼のキャラと演技が作品を見応えあるものにしていたと思う。ただ、最終盤のやり取りの内容と、殺人での裁判が描かれなかったことは個人的に残念だった。

本作とは特に関係ないが、『刑事グラハム』でハンニバル・レクターを演じたブライアン・コックスは、マニュエルの人物像を参考にしたという。
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