HidekiIshimoto

ザ・ラウデスト・ボイス―アメリカを分断した男―のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

4.0
分断先進国アメリカの、分断現象の象徴トランプ政権誕生を盛大に後押しした男の、マインドと憎悪の有様をねっちり描いたこってりドラマだった。食っても喰っても満たされない2番目権力者の飢餓感を愛(国心)にすり替え偽装するTV王の臭い屁理屈は、ラッセル・クロウ捨て身の名演なしでは観るのやめたくなる胸糞さ。トランプにしろロジャー・エイルズにしろあの巨大な憎悪は実は、あまり愛されずの劣等感に根があり、オバマのイケメンさスマートさに滲む愛され感こそがその憎悪に火をつけてんじゃないかとよく思ってた。そんなルッキズム=愛されズムを育てたのはまさにTVなわけで、なんか色々巡り巡って世界はぐちゃぐちゃになるばかりだ。今現在も共和党内でのトランプ支持率はなんと8割だそうで、遠からず大分断二章目の幕が上がるのかもしれない。