Jun

沈黙のアリバイのJunのレビュー・感想・評価

沈黙のアリバイ(2020年製作のドラマ)
3.6
横山秀夫の小説を原作としたドラマは、元々の筋が素晴らしいものが多いので良作が揃っている。今作も例外ではなく、余計な遊びやジョークがなくとも最後まで目を引く魅力的な作品だ。

だが2002年に放映された過去のTBS版と比較すると、些か物足りなさを覚えてしまう。それはTBS版で湯本直也を演じた北村一輝の怪演に依るところが大きい。今作で同役を演じた忍成修吾の演技も素晴らしいと感じたが、TBS版ではクライマックスのシーンに心から圧倒されたものだ。(個人の演技力だけでなく、異なるシチュエーションを採択した描写による違いも少なからず影響していると考える。)

作中で鍵となる朽木の過去のトーンも印象が大きく異なっていたが、個人的な好みで言えば、言いようのない暗さと閉塞感が漂っていたTBS版に軍配が上がる。
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