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カラオケ行こ!のIPPOのレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
4.0
不覚にも泣いたわ!!笑

長い長い人生の中で、誰か1人のためだけに本気で熱唱する数分間はそうそう無い。その瞬間、人は物凄く輝くんだろう。

本作の原作コミック持ってます。映画化と聞いた時「え?これそんな面白かったっけ?全1巻のコミックなのに映画化に耐えられるんか??」と疑問だった。けど、山下監督、野木さんの脚本で本当にお見事な奥行きある映画になってる。

今世間ではコミック原作者と脚本家の尊厳が問われてる。本作は脚本家と監督のセンスでより魅力的に肉付けされて世間に届けられた。合唱要素も強められて見る者に「合唱最高!」と言わしめる。特に「紅」の冒頭英語詩の和訳は原作には無い。"大切な人を失って心ん中が紅や“という訳があんな風にクライマックスに繋がるなんて。所々すごく素敵に脚色された脚本、野木さん、凄いなあ。

「中学生男子の成長」のささやかな煌めきを「声と歌」という要素を通して伝える秀作。エモーショナルなクライマックスの運びは最高。

余談ですが、ファーストデーで見てきた。公開から20日経ったど平日なのに劇場は9割ほど埋まってた&女性客多し。本作が口コミで話題なのか、綾野剛が自分が思うよりも女性に根強く支持されてるのか定かではないけど、なんだか嬉しい気持ちになりました。
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