みーやん

イコライザー THE FINALのみーやんのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
3.8
ファイナルと銘打ってるのは邦題だけなので、実際はまだ続く可能性あるってことなんでしょうか。話じたいは全然続けられるような締め方なので、最終回・大団円的な何かを期待してたらアレこれファイナルじゃないじゃんってなるかも。でもそういう予断さえなければふつうにめっちゃ面白いです。

回を重ねるごとに敵がインフレしたりストーリーが込み入りすぎて何が目的なのかわからないぐらいになってしまったり、かと思うと目先を変えて新機軸を導入した結果本来の良さを打ち消してしまったりっていうのがシリーズものの難しいところですが、ことイコライザーに関しては本質がコレだ、これをやればいいんだっていうのをかなり明確に掴んでもらってる感じがします。ざるそばとかマグロの握りとかギムレットとか、シンプルだけどそれでいい・そこがイイっていう類のすごく美味しいやつというか。

主人公の心の闇というかフリーキーさみたいなのがしっかり残っていて完全には感情移入しきれないというか、俺もあんなふうになりたいと思わせないラインを維持してるのもいいですよね。往々にして観客との付き合いが長くなるとダークヒーローも「いいひと」化していくものですが(ネトフリ版デアデビルとか漫画のブラックジャックとか)、マッコールさんはぜひこのまま突き進んでほしいものです。

冒頭にばらまかれるいろんな「なぜ」をさらっと回収する手際もよかったです。このへんも手慣れた技量だなって思いました。回を重ねるごとに良さがシンプルに際立ってくるこの感じ(というか2作目でちょっと話が大きくなりそうだったのをそっちのベクトルに進み続けなかったのが正解だったというか)、世のシリーズものがみんなこうだったらいいんですけどねえ。
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