みーゆー

フェイブルマンズのみーゆーのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.8
たかが趣味


されど趣味。だろ。
好きなこと好きなもの熱中できることを辞めずに続けられることのできる人間もまた、それは才能だよ。

帰り道「スティーヴン・スピルバーグ 作品」で調べた。驚くほどに無知な自分は、えっ!これも?…これは観たことある!程度。それでもこの人の「出来事」をぼんやりと観続けた2時間半。全て意味があったのか、どうか。

映画という「架空の物語」は人生に必要ないのかもしれない。手にとって生活に反映されて役立つもの。それじゃないと「仕事」になんかならない。
現実はいつだって残酷で。映画によって苦しんだのかもしれない。そんなのはこっちは測りきれない。

映画という切り取った瞬間によって傷つくこともあったんだろう。知らなければよかったことだって。きっと人生の全てを映し出してしまうのがフィルムなんだろう。楽しいことばかりじゃないよな。

それでもこの「架空の物語」に勇気貰って心が動かされて一歩踏み出すことができるひとがいるかも。そんな人が1人でもいたらもう勝ちだよなあ。

ラストカットが粋。どう考えてもこれ思いつけないかも。思えば穴の空いた楽譜ひとつでアイデアが光る時点で一歩先に出ているんだろうな。きっとこれからもその先を見据えて撮るんだろうか。その時はまた、映画館で観たい。