すずき

コカイン・ベアのすずきのレビュー・感想・評価

コカイン・ベア(2023年製作の映画)
4.0
ラリったヤクの売人が、自家用飛行機から大量のコカインを山に投棄し、自分も転落死する。
売人の元締めであるシドは、配下のダヴィードと、息子のエディを回収に向かわせる。
だがエディは最近妻を亡くしたばかりで、メンタルに不安が。
一方、母親の気を惹きたい少女ディーディーは、友人の悪ガキ・ヘンリーと共に家出に近い形で山に来ていた。
ディーディーの母親のサリも、娘を探して山に入るが、山中で遭遇したのはコカインを摂取して凶暴化したクマだった……!

実話を基にしたアニマルパニックコメディ映画。
群像劇の形を取っており、様々な人達のストーリーが、コカインとクマを中心に同時進行し、やがてその道は一本に交わっていく。
中でも黒人&白人コンビのマフィアの凸凹2人組が「パルプフィクション」みがあって、会話劇も面白かった。
笑えるコメディと言えど、ガッツリ人体破壊描写はされるので、苦手な方は注意。

クライマックスがやたら盛り上がる!
「母は強し」な直球テーマに、クマvsヒトの大バトル!ただし悪役はヒト。
月夜の滝壺を舞台に、いちいち画が決まってる。
絶体絶命大ピンチ!の時に、文字通り「覚醒」する展開がアツい!
「ゴジラvs〜」のゴジラを応援している気分。

しかし、アメリカ人はクマに大して危機感が薄いのね…。
クマがいるわ、ラッキー!なんて撮影を始める場合じゃないんだよなぁ、日本人の感覚としては。
アメリカクロクマは人を襲わず大人しい、と冒頭にWikipediaソースの字幕が入るが、ホンマかいな?
ただ、小熊は可愛い。めちゃんこ可愛い。