r

マグダレーナ・ヴィラガのrのレビュー・感想・評価

マグダレーナ・ヴィラガ(1986年製作の映画)
3.6

ブレインウォッシュを鑑賞済みだったので監督の意図が噛み砕き易かった。繰り返される空虚なセックス、幽体離脱のように肉体から離れていく魂。居場所を失った肉体だけが侘しく浮かび上がる。

淡々とした単調な空気の中で何度も同じようなセックスシーンが繰り返されるので、正直ちょっと芸がないなと感じてしまった部分もあるけれど、その退屈さこそが監督の狙いなのだろうとも思う。

主役の娼婦役を演じるのはニナの妹ティンカ。姉妹で心に燃やすものを作品に昇華した(しかも現代ではなく86年の作品)という点にとにかく私は拍手を送りたい。アケルマンに通ずるものを感じたり。やはり女性監督からしか出てこないものってあるよなと思う。
r

r