rさんの映画レビュー・感想・評価

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クイーン・オブ・ダイヤモンド(1991年製作の映画)

3.5


ベガスの煌びやかさの裏で失われていくもの。ワンダ、アメリカの友人を連想した。1本の木が燃えさかるカットの力強さには崩れ落ちていくものだけが宿す美しさが詰まっていて、ウトウトしてたのだけどあそこで一気
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マグダレーナ・ヴィラガ(1986年製作の映画)

3.6


ブレインウォッシュを鑑賞済みだったので監督の意図が噛み砕き易かった。繰り返される空虚なセックス、幽体離脱のように肉体から離れていく魂。居場所を失った肉体だけが侘しく浮かび上がる。

淡々とした単調な
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.7


真実の検証を重ねる度に複数の視点と主張が絡まり合い、正しさが埋もれていく。救いようのなさとあまりのリアルさに息が詰まる。それにしてもドイツの10代の自立性はあそこまで高いのかな。驚いた。ドイツとポー
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ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー(2022年製作の映画)

4.3


凄い。映画好きは全員観た方が良い。女の自分さえ映画という媒体を通して当たり前として刷り込まれてきたもの、その影響の大きさに目が開かれまくる。美しいと心から感じた数々の映画の数々のシーンの真価を問い直
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.4


期待してたもののハマらず。王道のラブストーリーでちゃんと心は動いたけど、アミの清らかさが漂白され過ぎている気がしてしまった。他の登場人物も都合が良過ぎてどうも身が入らない。現在と過去の色のコントラス
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ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版(1975年製作の映画)

3.7


正直良く分からなかったけど不思議な魅力に満ちた映画だった。「彼女らは彼女らだけの楽園に導かれ、彼女らの純潔は永遠に守られた」と考察。

一瞬不穏げに映ったコアラがぜんぜん不穏じゃなくてちゃんと可愛か
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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

3.8


主演のヘレナ・シェンゲルの圧巻の演技にもっていかれた。これほどまでに激しく他人を拒絶しながらも同時に愛情を欲しているその小さな身体、そこから放たれる膨大なエネルギーの源は全て寂しさ。朦朧とする意識下
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.1


長らく映画館に行けておらず&観たい作品の公開ラッシュの中、まず1番目に観たいと思ったのがこの作品。「GIFT」鑑賞済みとはいえやはりあのラストには打ちのめされたし、満席の客席の大半は若者だったことも
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.5


神様なの?ってくらいジェイソン・モモアがカッコ良くてもはや笑ってしまう。

機体の走行音に邪魔されがちな飛行機内でも安定した音量で聴きやすいというポイント発見。

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.6


JAL国際線。海外行くぞ!のワクワク感に並走してくれるテンションありがたい。

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.2


無数の死体が無造作に積み重ねられていく中投げかけられた「この瞬間に何を感じるのが正解なんだ?」という問いに対する言葉が見つからなかった。
だからこそ、戦争を止めるため何をしたか問われた時に、確かな答
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人間の境界(2023年製作の映画)

4.0


ポーランドとベラルーシの双方から突返され、国境に閉じ込められ行き場を失う難民の壮絶な現実を、圧倒的なリアリズムをもって描き、告発する。政府の策略と分断される民間。人を人たらしめるものとは一体何なのか
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異人たち(2023年製作の映画)

4.1


素敵。浅い眠りの中を1人泳ぐような、完璧な孤独を感じた。孤独は他者の存在によってしかもたらされないけれど、孤独を完結できるのは自分1人だけなのだということ。別のベクトルに存在する自分への愛と他者から
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胸騒ぎ(2022年製作の映画)

3.6


あ、この人無理かも…という言語化が難しい瞬間を鋭くキャッチ、しかもそれを絶妙な度合いで積み重ねてくるので、紛れもないヒューマンホラーといえる。多少の荒さもあるものの北欧ムード満載の仄暗いテンションを
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ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

3.7


十字架を奪い合う女人禁制の祭に参加した女性1人に焦点を当てつつも、"伝統を守ること"を盾に保身に走る力を持つ男性達と共存すべく、マケドニアの女性達1人1人が諦めてきたもの、その表情や人生が実に多面的
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.2


んー。。弱い。
これまで監督自身が築き上げてきたtheセカイ系の自己ブランドを正面から切り崩しにいくことでレベルアップを図ろうとしたのかもしれないけれど、実際にあった震災をこの作品に包括する技量は無
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TDF Really Works(原題)(2011年製作の映画)

2.8


若き日のアリ・アスターのハジける笑顔以外何も特筆すべきものがない。

フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.7


ノーランのデビュー作。
時間軸を操り物語性を倍増させるスキルはこの頃から確立されていたのだなと思った。同じ出来事でも時間を入れ替えて見せることで物語そのものが持つ以上のインパクトをもたらすことができ
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.8


うわぁ好き… クローンに自分の罪を償わせ自分は無実のまま生き永らえるものの、クローンの存在による歪んだ無限ループに堕ち、行き着く先には自分という存在を保証するものが一切無くなってしまう。突き抜けた変
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The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

3.7


アリ・アスターが映画学生だった頃に撮った短編。"実の父親に欲情する息子"というインモラルかつパワフルすぎる設定…やっぱアリ・アスターは平気でこういうことしてくる奴なんだよな。。親子間の主従関係を見事
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