CHEBUNBUN

水の中でのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

水の中で(2023年製作の映画)
3.0
【ホン・サンスのちょっとピンボケ】
ホン・サンスが手掛けたピンボケ映画をようやく観た。

本作は映画の撮影をうだうだやる様子をピンボケを交えながら描いた作品だ。まるで我々がモラトリアムな青春を思い出すかのような空気感を再現しているように思える。ただ、想像していたよりかはピンボケをしていないシーンが多く「全編ピンボケ」といった訳ではない。恐らく、我々が回想するときに、明確に思い出せる部分と思い出せない部分の差を演出しているのであろう。ただ、そうであれば、なぜ飲み会の場面の方が明瞭なのだろうか?実際に撮影している時よりも、飲みながらダラダラと話している記憶の方が鮮明に残りやすいといったホン・サンスの思想なのだろうか?

どうもいまいち法則性が分からず、上手くいっているようないっていないような曖昧さの中にある作品のように感じた。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUN