落下の解剖学のタクマのレビュー・感想・評価

見たで。
夫の転落死、その妻に向けられる殺意の疑惑、嘘の追及と真実の押しつけあいの中で家族が抱える病巣が解剖される。明確な真実を明らかにせず観客の多面的な感情に語りかけながら１つの真実を選択する法廷劇。人が人を信じる事と裁く事の難しさ、その果てにある儚さを映画から問いかけられた感覚になる。作品の内容的にも賛否両論な感想なのはそうであってしかるべきだと感じるし自分は断然面白かった。
あえてそういう風に作ったんだなと感じる作風も含めて今年みた作品の中では一番映画らしい映画だったかも。