なんだか不思議な雰囲気の中に取り込まれたようだった。
少年少女、老人たち、孤独に生きる人たち、それぞれの人生が透明感を持って描かれていた。
主人公の少女・七海の淡々と真っ直ぐな姿勢が、映画の軸となり、福馬監督の老人役は終始画面に馴染んでいた。
七海がもう一人の自分と出会うシーン、人は自分自身と対峙することで成長していくのではないか。老人にとっては先を着ることは過去の中に答えを見つけていくことなのかもしれない。
「いなくなった人たち みんな僕の中にいる」
「きのう生まれたわけじゃないよ」
様々なシーンを見つめて、誰でも変われるという希望を与えているように感じた。