社会のダストダス

私がケーキを焼く理由の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

私がケーキを焼く理由(2023年製作の映画)
4.2
ネトフリやアマプラにワゴンセールの如く並んでいるラブコメにはよくお世話になっているので、本作もそんなノリだろうと思い込んで観ていたら

まさかの涙😢

タイトルからはそんな映画だとは1ミリも想像していなかった。飯テロ系のハッピーな感じを期待していたら、観終わったあと何もする気力がなくなるという…

Amazonオリジナル作品。

LAでルームシェアをする20代女性のジェーンとコリン。奔放なコリンは内気なジェーンに出会いの場を設け自信を持ってもらうため、彼女の特技であるケーキ作りを活かして、1年間毎週手作りケーキを持ってバーを巡る計画を立てる。

ジェーンの作ったコリンの誕生日ケーキから始まったケーキチャレンジ。友人の情報も頼りに、俳優、アーティスト、起業家、サブカル、サーファーなどが集まる、LA各地のバーを転々とする。壁の地図に付箋と赤い糸でピン止めされた客層やバーの位置情報は、傍から見たら殺人事件の捜査をしているように見えた。

主役の二人を初め、登場人物が非常に良かった。割と最初から頭痛いと言っていたコリンは、パーティのしすぎで二日酔いとかなのかなと思っていたら突如異変が。『私がケーキを焼く理由』って最初はただの男漁りのはずだったのに、途中からはコリンの為に、これが実話かー。

コリンの明るさもあり、それほど重苦しい展開にはならないけど、ジェーンがコリンのお父さんと行なったストレス発散は、コリンには見せないようにしていた溜まっていたものが弾けたシーンのようで印象的だった。

思っていたのとは少し違ったけど、予想以上に満足度が高い作品。