みゆ

またヴィンセントは襲われるのみゆのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ある日突然、職場のインターンから暴行を受けたヴィンセント。回復する間もなく別の同僚にも襲われ、加害者たちはいずれも襲撃時の記憶を失っている。その後もヴィンセントに殺意を向けて襲いかかってくる者は後を絶たず、ついには見ず知らずの他人からも命を狙われるようになってしまう。やがて「自分と目線が合った瞬間に人々が襲いかかってくる」という法則に気づいたヴィンセントは、生き残るための自衛という逃避行を始める。目が合っただけで周囲の人々に襲われるようになった男が生き残りをかけて戦う姿を描いた、不条理サバイバルスリラー。全員が対象ではないという緊張感と時折ユニークな場面もあり。人間の暴力とは…を深く考えさせられた。被害者から加害者になるのはあっという間であり、痛みを知っているはずなのに我を失う。特に後半の場面にぐっときました。黒沢清監督のCURE と回路を連想させられる。面白かったし、とても良かったです。
みゆ

みゆ