ベラボー

あこがれの色彩のベラボーのレビュー・感想・評価

あこがれの色彩(2022年製作の映画)
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有田焼産地のご当地青春映画。のつもりが中島セナさん主演がそれで終われる訳なく。
クレプスキュール配給?笑。セナさんがオルガ・ヘプナロヴァーに重なる。
矛盾する価値観や感情を矛盾したまま折り合わす大人と衝動抑え切れず衝動そのものになる少女の摩擦1500℃。
傑作!

24.5.11鑑賞  

父の人物造形の複雑さと複雑さをそのまま複雑に演じる大迫一平さん。父娘、元妻や母との関係等々直接描かず何となく察していける作劇と芝居・演出。父の恋人で三十才になる陶芸家弟子の造形、演じる宮内麗花さんも同じく。フツーな雰囲気の中学生4人組のカジュアルに一線越えるヤバさ

豹、山猫。中島セナさんの存在感、身体性にやはり目を見張り。ってこうした雰囲気の特別さばかり取り上げられがちかもだけど、ちゃんと”伝わってくる”んですよ。声と発話の良さも含め。俳優業もいい経験積み重ね続けられるといいなあ。おもしろい

エモーショナルや迸りじゃない鈍重さ。そこがいいと思った。好みは圧倒的に前者なのだが、そこがいい。かと思えば”一線”を何気なく行き来する。軽やかに跳び越えるのではなくスタスタ当たり前のように歩いて踏み越える。そんなもんかなって思えてくる
ベラボー

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