うえあい

ティファニーで朝食を 4Kのうえあいのレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を 4K(1961年製作の映画)
3.9
リバイバル上映で鑑賞した。
まずオードリーヘプバーンが本当に美しい。役柄として上辺は気品ある少女だが、性根は売春まがいで生きる自由奔放な田舎者の少女が故に所々品にかける行為が出ている。片方の足でもう片方の足を掻いたりなど..しかし、そんなことをしても、オードリーヘプバーンから溢れんばりのオーラで、その行為すら品ある行為に写ってしまうのだ。本当に彼女は美という概念の擬人化だと思う。
他にも女性に男性がタバコに火をつけようとするとき、他の男がつけようとした火をフッと吹き消して、自分の火で付けるなど、サラッとする仕草がお洒落でかっこいい。
映画に出てくる日本人も面白い。当時のアジア人に対する偏見や差別的思想が垣間見れて面白い。それに同じ日本人でも女性と男性とでは随分扱いが違うのと面白かった。戦後すぐにアメリカ人の口説きにほいほい付いていく日本人女性の写真を思い出し、凄まじい時代があったんだったんだなと興味深かった。当然その時代にはその時代の倫理観や価値観や道徳観があるので評価対象外の話だが。
猫も良かった。「"名無し"の猫」というのがある種のメタファーになっていて、最後大雨の中、オードリーが1人で猫を探すというのが、終り方として美しかった。
大好きなオードリーを ローマの休日 に続いて映画館で観れたことに、心から感謝します。
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