[寓話のようなある家族の話]
知的障害を持つアーティストである今村花子とその一家の日常を描いたドキュメンタリーである。
ドキュメンタリーであるが、構成によって神秘的な魅力がある。
映画の冒頭、花…
京都に住む知的障害のある22歳花子と父と母、そして姉との日常を描いた家族物語。花子は「あー、うー。」と言う声を発するものの通常の会話は出来ない。日々障害者施設に通い、油絵を描く。描いている真剣な眼差…
>>続きを読むご家族が人と比べずに花子さんとまっすぐに向き合っているのが映像からものすごく伝わってきて、途中から泣きっぱなしだった。姉の桃子さんがとても賢くさっぱりとしていて大人にならざるを得ないことも多かっただ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
後半の構成で一気に心掴まれた。
母のテニスをするシーン、父の三味線を弾くシーン、姉の一人暮らしを決意し、関係性を風と表現したシーン。
家族の愛を取り上げつつ、決してひとつの存在ではない普遍性を、見事…
©2001 シグロ