金宮さん

キング・オブ・コメディの金宮さんのネタバレレビュー・内容・結末

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

よしもと芸人のイタいファンがちょっぴり話題になっていたので、過激ファン系ストーカーといえばでおなじみ&『ジョーカー』の元ネタとなったこちらを鑑賞。

思ったより『ジョーカー』はまんまやってましたね。デニーロ出演の免罪符がなかったら、パクり騒動になってたのかしら。

パプキンはジョーカーとちがって意外と努力してるっていう前情報があったのと、過激ファンの押しかけが弟子になるスタイルは日本にもあったので、好意的に見てみようと思いましたが全然ダメでした。そこは流石スコセッシさん、同情の余地を残さないです。

劇中のショーパフォーマンスシーンをクライマックスにおき、そこまで徐々に加速していく演出はお馴染みのものですが、これほどどうなるんだろう?とわくわくしたのもないかもしれないですね。

結果バカ受けするんですが、アメリカンスタンダップコメディの面白さがわからないのが悔しい!デニーロがやってるので説得力満点なフル尺長回しだったんだろうなあ、と想像するだけとなってしまいそこがほんとうに残念でした。

結局スターになってしまうラストも妄想説ありますが、現実説に一票入れたい。番組的にあの回は神回確定でしょうから腑に落ちます。釈放後のバズりは今の日本だとコンプラ的に地上波は厳しいでしょうが、YouTubeでありえてしまいますね。

パプキンを真似する馬鹿もいそうだなあ、と思ってしまうところに風化していない風刺が効いてる流石の名作です。

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・デニーロが上手すぎて滲み出る小物感とちょび髭の結果、途中からデニスの植野行雄ちゃんに見えて仕方がなかった。

・クライマックスの漫談は難しかったですが、脅迫電話のカンペがぐずぐずのとことか、パプキンが自らかけるときはあたふたして女ストーカーにいちいち聞いて復唱するだけのとことかは普通に笑っちゃいました。
金宮さん

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