ベルリン国際映画祭の金熊賞と最優秀女優賞を受賞というよりも、マーク・ライランスとケリー・フォックスの本番行為があるというのが最大のウリになっている本作。モザイクなしのセンシティブなシーンが何度もあり確かに体を張っていた。
毎週水曜日、お互いの素性を知らない体だけの関係で会話もない男女。いつしか男が女に興味を持ち女の跡をつけたことから始まる物語。
前半の会話のない水曜日の情事が終わり中盤はほぼ尾行。そこから後半にかけて女の素性を知った主人公の行動になるわけだけど、それがまぁイラッとする。素性を知りたくなる気持ちはわかるけどなんかこの主人公が好きになれない、どころかイラッとする。女もそう。友達もそう。登場人物に魅力的なキャラクターがいないのつらい。
愛というよりは自分は手放すことになった幸せな家族を持つ相手というのが大きい気がした。女を主人公にして日常を見せて、そこからの水曜日にした方が映画としては見やすそうだった。