毒舌ラッパー「エミネム」の半自伝的な作品で、典型的なアイドル映画。制作はブライアン・グレイザー、監督はカーティス・ハンソン、脚本はスコット・シルヴァーという布陣。
アメリカ映画によくある【音楽巡業モノ】のフォーマットをより現代的に、貧乏な白人ラッパーの成功話に仕立てた辺りが特徴でもある作品。
ジミー(エミネム)の家族=ホワイト・トラッシュの堕ちぶれた描写はさすが『ジョーカー』の脚本家だけはあり9.11以降のアメリカの混迷ぶりを伝えていて秀逸だった。彼の両親であるキム・ベイシンガーとマイケル・シャノンの優柔不断さがイイ。
エミネムの彼女でビッチのブリタニー・マーフィーとの中盤に於ける小汚いSEXシーンは「そりゃないだろう😵」と思った。あのシーンだけが違和感ある感じ。
まさしく貧困層の白人への応援歌といった内容になっており苦労人ラッパー、エミネムの起死回生を賭けた熱い生き様を描いた物語。男泣きの一作。