ららら

ペパーミント・キャンディーのらららのレビュー・感想・評価

4.5
パーキング劇場版がなんとも言えないが好きなので、同監督の評価が高い初期作を見てみた。
途中まではそんなにいい映画かな〜?と思っていたが、最後まで見るとうぉ〜こんな辛く切ない話があるかよ…と涙目に。
「帰りたい」と電車の前に立った主人公がどの瞬間に人生のボタンをかけちがえたのかを考えながら見ていた。

この主人公が辛い目に遭った遠因として日本の侵略戦争が間違いなくあるので、俺の国が侵略しなかったらもしかしたらこの主人公は初恋の人と仲良く過ごしていたのかもしれない。申し訳なくなった。

韓国の歴史とそれに翻弄されて落ちぶれた男。
最初は花が好きでカメラで撮影したいと柔らかく微笑む青年だったのに、少しずつ壊れてしまったのが辛い。
軍の車の中から声かけなよ!!とか、あそこで少し行動を変えてればもしかして変わってたかも…?と思う瞬間が散りばめられていた。

日本でもこういう映画あればいいのにと思うが、そもそも日本は歴史を振り返って反省する能力が低いのかも。
日本の男性の人生振り返る系は偉人かドヤ感が強いような気がする。女性の似た感じのは昔はあった気がする(女性の方が環境に振り回されやすいから作りやすいのかな)

イ・チャンドン、映画作るのがうますぎる(映画に詳しい方は知ってるでしょうが…)

殺人の追憶でもそうだったが昔の韓国の警察、拷問して自白させるのひどすぎだろ(多分日本もそうだったんでしょうが
ららら

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