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ルック・オブ・サイレンスのkuのレビュー・感想・評価

ルック・オブ・サイレンス(2014年製作の映画)
3.7
被害者家族と加害者の対話。

内容は、1960年代のインドネシアで秘密裏に行われ、およそ100万人もの命が奪われた大量虐殺。眼鏡技師の青年アディさんは、自分が生まれる前に兄が惨殺されたことを知り、さらに加害者たちがインタビュー映像でその模様を喜々として語る姿にショックを受ける。加害者たちがどのような思いで殺りくに手を染めたのか、さまざまな言葉や真実を引き出そうとするが……というもの。

『アクト・オブ・キリング』では加害者が行ってきた尋問や殺人を再現するという内容でしたが、今作は被害者が加害者の家に訪問し、話を聞くという内容なので、終始緊張感が漂っていました。

結局、過去は過去と割り切っているのは加害者側だけで、被害者家族は一生忘れないだろうし、同じことを繰り返さないために我慢しているだけで許してはないんですよね。共産主義者を殺すこと=善行と考えてる加害者も復讐を恐れているわけだから、罪の意識はあるのでしょう。

授業でもプロパガンダを利用し、共産主義者が残酷であると生徒に教えてるわけなので、今後も加害者側と被害者側の立場は変わらないと思うとゾッとしますね😓
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