ささきたかひろ

キャリントンのささきたかひろのレビュー・感想・評価

キャリントン(1995年製作の映画)
3.5
(公開当時に視聴)

本や映画、音楽というカルチャーってある時代まではかなり深刻に「私」を「誰か」に伝える手段だったと思うのだ。

この作品も御多分に洩れず、とある女に「この映画を見ればあたしが恋愛に求めているものが分かると思うよ」なんて決め台詞とやたらに重い眼差しをもって薦められた映画である。

性愛という欲求がお互いに交わりにくい方向を向きながら、一つになろうとした人間たちの実話である。字面だと大変に崇高だがそれぞれがそれぞれに欲望を満たしていたりして人間の業の深さを垣間見た気がした。

命のやりとりみたいなお薦め作品の紹介はやめとこうと思ったキッカケとなった作品でした。
ささきたかひろ

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