由梨香

怒りの由梨香のネタバレレビュー・内容・結末

怒り(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ミステリーとしては3視点でテンポもいいし犯人が誰でもおかしくない感じが最後まで楽しめたんだけど泉のシーンあたりからずっと苦しかった。全員演技が良すぎる。

信じるって曖昧で不安定だなと感じた、
人を1から10まで完全に信じるのってその人の全てを知ること、知っていると思い込んでいることでしか保てないというか、
自分には見えていない、見せていないその人の知らない一面がちらっと見えただけ、もしくはそんな気がするだけで裏返ってしまう脆さがあるなと思っていて、
だけどどれだけその人のことを分かったつもりでいてもその人の全てを知っているのはその人だけであって、、、っていう

どんなに信じていても疑わしきところとか見えていなかった部分を少しでも感じてしまった途端信じられなくなるし、信じたかった人のことは疑う余地のない死人になってからしか信じてあげられなかったし。

その人の全てを分かった気になっているときにしか信じるって感情は成り立たないのかもしれないとか思ったりして、でもその見えていない部分こそ信じたいって気持ちもあったりして

そんなこと考えてたら信じられる人とか信じてくれる人なんていないんじゃないかとまで思ってしまうけど、それでもいつかそんな人が現れるといいなと思った
由梨香

由梨香