SANKOU

ゴジラvsコングのSANKOUのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

地下空洞にある巨大な大地で同朋を探し続けるコングと、地上に潜み怪獣の脅威から地球を守り続けるゴジラ。
何となく正義の味方感が強くなってきたゴジラだが、依然として人類にとって脅威の存在であることに変わりはなく、ゴジラが暴れた地には相当の犠牲者が出たはずだ。
それにしてもこれだけシリーズが続くと、余計な導入部分などなしに怪獣と人類が共存する世界がすんなりと受け入れられるのだから面白い。
そしてこの映画、人間が介入しない怪獣だけのドラマが多く展開するのが見物だ。
子供の頃はこんな怪獣だけで成立する特撮を観たかったものだ。
なので、色々とストーリーには大雑把で幼稚な部分はあるものの、かなり童心に還って楽しめる作品だった。
異常なシグナルを察知したモナークが、地下空洞に飛び込んでからの展開はスピーディーで全く余分なものがない。
あまりにも都合よく話が進みすぎではあるが、この映画の主役はあくまでもコングとゴジラなのでそれくらいがちょうどいい。
コングと唯一会話の出来るジアと同じ部族が地下でひっそりと文明を築いており、ジアがモスラを呼び覚ますための鍵だったという展開も何だか懐かしさを感じる。
ただモスラのフォルムはもう少しふっくらとしていた方がいい。
邪悪なスカーキングはゲーム『ドンキーコング』に登場するマンキーコングのよう。
となるとコングに懐くスーコはディディーのような感じか。
コングが縦横無尽に跳び回る姿はカッコいいが、ゴジラが全力で走り回る姿には違和感を抱いた。
が、考えてみれば昭和のゴジラは空も飛んだし、シェーもやったし、吹き出しで台詞まで喋っていた。
今後もシリーズが続くのだろうが、正義の味方に近づけば近づくほどゴジラは人間味を帯びていくようだ。
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