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淵に立つのhayatoのネタバレレビュー・内容・結末

淵に立つ(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

太賀目当てで鑑賞したら想像以上に凄まじい内容で、衝撃とショックでずんと心がやられてしまった。日本映画というより韓国映画っぽいと思った。苦しかった。

終始じっとりとした空気感を纏っていて、この物語はどういう風に転がっていくんだろう?と思っていたら良い意味で大きく裏切られた。
ここまで不気味な、絶対に何か隠しているやばい奴っていうオーラを出せる浅野さん凄すぎだし、本当に終始気持ち悪くて、これからしばらく浅野さんトラウマになりそう。ラストの橋のカットの表情とかそこらへんのホラー映画より怖い。

筒井真理子の艶っぽい、どこか誘うよな色気を纏っていた序盤の姿から、8年を経て精神的にも肉体的にも疲弊したことを感じさせる見た目の変化が凄かった。女優さんの底力というか、その見せ方に脱帽した。

いい奴なのに、報われない太賀めちゃくちゃ可哀想だったし、ビンタされたシーンは胸が締め付けられた。でも存在感は抜群で、そんな彼の芝居を観れて良かった。

ラストは観た人に想像を委ねる感じで、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかは正直自分でも分からなかった。微かな希望が差した気がするし、ダークに塗りつぶされたような気もする。
様々な解釈ができる分、じっくりと考えたい。
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