ポンコツ娘萌え萌え同盟

キートンの電気屋敷/電気館のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

3.8
バスター・キートンが電気屋敷を作る。キートンで家(電気屋敷は他人の屋敷だけど)といえば『文化生活一週間』の家の印象が強いが、あの作品ほどのテンションではないけど、やっぱりキートン映画は映像が面白い。

本作の魅力はやっぱりからくりハウスものと後半のその暴走にあるんだけど、それでも屋敷内の階段エスカレーターから、自動食洗機などワクワク満載。列車の玩具みたいなので料理運んでてくるとか回転寿司屋でたまにある特急列車で飯運んでくるの思い出したし。

ただ本作はキートンの超人的アクションは少ないけど、ビリヤードの折れた杖からゴルフみたいな感じにビリヤードの玉をポケットに入れたり、自動ドアに首を挟まれて顔だけ出たり、キートンの発想力が活きてる。
短編なので物語自体はあまりなく特筆することはないけど、終盤の屋敷暴走は、多くを機械化した屋敷の弊害と危険性の皮肉もあるかもしれない。それでも屋敷の魅力は強く、改めてキートンがサイレント期の娯楽映画の天才だとわかる