まりぃくりすてぃ

三人姉妹のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

三人姉妹(1956年製作の映画)
4.0
ミュージカルとしては学芸会に毛が生えレベルだが、人を安らかにする娯楽映画としては及第点。
結末は全部全部(メインな恋の行方も、脇役ヘルマンのナイスな納まり所も、そして“ジョニー”が誰なのかも)予測通りだったけど、安心感一杯の着地を素直に喜べた。60年も前のインドネシアが懸命にハリウッドを追いかけたんだから、それに名画座邦画に雰囲気近いから、という贔屓目もある?
曲は音質のせいでか全体として低インパクトだった中、イケメンのトトの低音しっとりの「♪君の名前を教えてほしい」が耳に残った。

行い澄ました長女ヌンは、吉永小百合をうんと地味にしたふうで水仙みたい。A型?
目立ち係の恋愛体質のブルックシールズ全盛期似の次女ナナは、B型にちがいない。シナリオ上もほんと目立ってた。薔薇だね。
三女ネニは、O型らしき視野の広さで後半台頭し、父と可愛らしくパス交換?しながらゴール決めて?ウーマンオブザマッチ! 次女以上にアメリカナイズ(オランダナイズ)された鮮明な表情演技などがよかったよ。チューリップ。
噛み煙草噛み噛みが何だか凄かった祖母も、親分肌だからO型だろうね。
呑気さが時々罪な、パパはたぶんA。
イケメンズは、トトA、ヘルマンABか。

血はさておき、、、
進歩的だったというイスマイル監督が、当時のインドネシア社会では考えられなかった“自由で意志的な”女性像をここにいくつも造形したことの、歴史的意義!

[アテネフランセ “ときめく東南アジアのヒロイン映画” 特集]