彦次郎

ワイルド・スピード/ジェットブレイクの彦次郎のレビュー・感想・評価

3.8
世界中のコンピューターを操作できる装置「アリエス」の奪還をミスター・ノーバディから依頼されたドムたちファミリーが義絶した弟ジェイコブ率いる武装集団や黒幕である独裁者子息オットーと戦うシリーズ第9作目。
潜入捜査してカーレースをしていた1作目から比較すると宇宙にまで舞台が及んでいるぶっ飛び具合ですがキチンと過去編でも公道カーレースは描かれており原点は申し訳程度に守られております。
見どころの1つとしてはハンの復活でしょう。3作目が時系列的に6作目の後なので少し混乱しますが東京で炎上死(ネットの炎上ではなく車の炎上です)、しかも犯人はデッカード・ショウという因縁でした。しかし本作でミスター・ノーバディの手引きで死んでいなかったという少年漫画的な展開になっております。どのように助かったのか説明が全然具体的でない力業が素晴らしいです。ハンは結構好きなキャラなのでエルを助けるエピソードが良かったです。
話のほうはいつも通りのスーパーカーアクションですが超強力な電磁石が登場したことで新たなアクションを提示しておりマンネリを防ぐアイデアは流石といえましょう。本作では過去のシリーズキャラを捨てずにキチンと登場させてくれますが3作目の主人公ショーンも車にロケットエンジンを搭載するというクレージーと紙一重な実験をしており嬉しいものがあります。個人的になポール・ウォーカーが死んだことでシリーズとしてのテンションが下がった感がありますが制作側がキチンとブライアンというより演じたポール・ウォーカーを尊重していることが窺えるのでやはり完結編まで見届けたいと思った次第です。
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