言葉を失った女性と半魚人のような生物の交流を描くことによる、多様な愛への賛歌。
その対比として、ごりごりの人種差別とちょこっとだけのセクシャルマイノリティ偏見が描写されるが、割と明確に嫌な感じ。
主題はいい意味でクラシカルなテーマの一本勝負で、しかも多様性モチーフが半魚人とめっちゃわかりやすい。どちらかというと子どもでも見れるものにした方がよかったのでは?という意味で少しノイズもあった。
ちょこちょこ挟まるセクシャルな描写が個人的にはかなりいらない。性教育するならここではないし、子どもが見づらいよね。半魚人とのセックスは映像的に描かれてないものの想像するだけでちょっと苦手。そこも許容するのが多様性なのだろうか、、、
じゃあ大人むけなのか?となるとちょっなあ。例えば猫ちゃんは殺さないでほしかった。怪我くらいでいいよね。半魚人側の殺害する暴力性まで認めていこうよ!だとしたら悪役側的に不公平になっちゃうよなー。
もひとつ、終盤ゼルダ夫の"ほっとけ。犯罪者だ"で、はっとした。観てる我々的には半魚人が実験用途的に捕獲されたのがわかるので人間利己的で半魚人可哀想なのだが、イライザは多分そんなこと知らんから半魚人の危険性とか不明な状態での恋心の暴走なんだなーと。イライザも生い立ち的につらいものがあるので、絶対ダメじゃん!とまでは思わないが、他人から見たらただの犯罪者になっちゃうのは確か。
性描写を省き、半魚人を完全イイモンにして子どもむけに振り切った方がよかったのかも、とかいうお前何様だよな感想。