静かな映画でとっても良かったです。
死んだ男とその妻と、夫の愛人（男）という、この題材ならいくらでも騒がしくできると思いますけど、穏やかな話でした。
残された愛人トーマスと、妻アナトが優しい性格なのか達観してるのかあきらめているのか、彼らが終始穏やかだったからでしょう。
色彩も美しかったです。
ケーキやスイーツがお好きな方ならもっと楽しかったかも！
わたしはあいにく、甘いものが好きじゃないので、アナトみたいな地味な女の人好きだなあ、トーマスが作ったケーキたいらげてお皿までなめちゃうとこかわいいなあとか思って見てました。
しかし何にせよ、ユダヤ教の厳しい戒律にはびっくりしましたが、イスラエルにはユダヤ人専用のマンションがあるってことに驚き！
まあそりゃそうか、イスラエルってユダヤ人のために作られた（というか戦前米英と交わした約束によって作られた）国ですもんね。
この作品の場合、義兄が宗教や戒律にうるさい人だったからそういうのが出てきたんだろうし。
でもそういった、違う国の文化も知れて楽しかったです。
そういえば全然関係ないけど、昔タイに旅行したとき、バンコクのアラブ人街で食べたイスラエル料理がむちゃくちゃ美味しかったんだけど、あれ本当にイスラエル料理だったのかな…サワークリーム使ったやつ。
死ぬ前にもう一回食べたいんだけど。
映画に戻って
ちょっとネタバレ
トーマスが、この国から出て行け、って言われて泣いたのは、愛する彼の国を離れるのが悲しかったのか？
それともアナトと離れたくなかった？
どっちもかな。
そういうよけいな説明がないのも良かったかも。
