おいしいとまと

ブラックバード 家族が家族であるうちにのおいしいとまとのレビュー・感想・評価

3.6
ノッティングヒルの恋人などを手がけた、ロジャー・ミッシェル監督の作品で、安楽死を選択した母とその家族との最後の3日間を描いた作品です。

つい昨日まで元気だった人が、次の日突然動かなくなり、亡くなってしまう。安楽死って当の本人にとっては救いかもしれませんけど、残された家族や大切な人にとっては、とても辛い事ですよね。

本作は主人公である、リリー(スーザン・サランドン)が安楽死を結構するまでの経過を描いている作品ですが、その過程で家族の意外な一面、そして時に衝撃的な内容が続々と暴露されていく話でもあります。そのせいか、家族間に亀裂が入り、喧嘩やいざこざに発展してしまいます。すぐそこまで母の安楽死が迫っているにもかかわらず、このような事態になってしまうのは、ただただ混乱を極めるだけですが、大切な人がもうすぐ死んでしまうと分かっているからこそ、言いたいことや、言っておかなければならないこと、をつい口走ってしまうのではないかと考えます。

私は身内が安楽死をするなんて、当然ですが経験したことないですし、そもそも日本では違法な行為でもあります。安楽死を選んだ当事者の考えが第一ですが、周りの人間の考えも考慮してあげないといけないというのも本作から学ぶことができました。

サム・ニールマラソンの一環でみた作品ですが予想以上に重たい内容でした。それとは別に本作は初ロジャー・ミッシェル監督作でもあります。流石はベテランの監督で、映像の写し方がとても繊細で、心に刻まれる描写が多かったです。ミニシアターで見れば、雰囲気も相待って最高な映画だったと思います😢
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