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DEEMO サクラノオト あなたの奏でた音が、今も響くのkanacoのレビュー・感想・評価

2.7
台湾開発のピアノを主にした音楽ゲーム『DEEMO』のCGアニメ映画化。オリジナル曲もありつつ原作ゲーム楽曲も豊富に取り入れている印象。幻想的な雰囲気とピアノなどの音色・旋律が心地よくて耳が幸せ💗でもぎこちないキャラクターCGやセリフ演出により音楽への没頭が断絶されてしまうのが苦痛だった😖(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

★辛口ですので本作品の好きな方、今後鑑賞を予定されている方はご注意をお願いします。

◆あらすじ◆
不思議な城でピアノを弾いている黒い人型の影のような謎の存在Deemo。ある日突然、天窓から記憶喪失の女の子が降ってきた。女の子の名前はアリス。彼女を元の世界=城の天窓へと送り届けるため、Deemoはピアノの音を聞くと成長する不思議な芽を、天窓まで届く大きな木にすることを思いつく。芽にピアノを聞かせるため、アリスたちは城に隠された様々な楽譜を集め始めるが…。

❶ピアノをメインにした音ゲー『DEEMO』のCGアニメーション化

『DEEMO』は台湾のゲーム会社が開発した音楽ゲーム。スマートフォンで配信され話題になり家庭用ゲーム機へ展開していったような記憶がある。音ゲーの中では珍しくクリアする度に開放されていく「物語」があることも特徴。楽曲はピアノがメイン。曲によってバイオリンやボーカルなどが使用され、聞き心地の良い美しいサウンドによる楽曲が収録されていた。

私も最初に触ったのはスマホ版だった。家庭用ゲーム機も買ったのだが、もともと音ゲーが苦手だったためゲームは初期も初期のうちにすぐにやらなくなり、iTunesでお気に入りの曲だけ買って聞いていた。私の好きな楽曲はReflection (Mirror Night) 、Wings of piano、Evolution Eraの3曲だが、本作では全く使われていなかった😂

本映画はこのゲームの「物語」をCGアニメ映画化したもの。知らない曲ばかりでも『DEEMO』の楽曲は好みなので良いのだが、別として本作はここ最近鑑賞した中で随一イマイチな作品だった。

❷好きだったところ…幻想的な世界観と美しい楽曲

オリジナル曲もありつつ原作ゲームの楽曲も豊富に取り入れている印象。音楽はとても良い!ピアノの音色と旋律が本当に心地よくて耳が幸せ。また、その曲に合わせた映像も幻想的なものが多く視覚的にも楽しむことができた。音ゲーが元なので、音楽は『DEEMO』関連作品としては最も重要な要素といっても過言ではないと思うので、そこは良かったかな。と思った😄

❸好きではなかったところ…ぎこちないCGアニメと音楽への没頭を止める『セリフ』

CGと相性が良いと思われる背景や無機物は綺麗で良かったのだが、人間キャラクターのCGはかなり気になった。のっぺりした表情は大人しいキャラクターということを考慮しても動きが乏しくてぎこちなく、感情移入が非常に難しい。「ゲームっぽいデザインとアニメ」とも言えなくはないが、それも「ひと昔前のゲームのCGアニメの感じ」に思えてしまうし、ゲームムービーのような短いものなら問題ないが、長編の映画では苦しさを感じる。原作が柔らかく可愛らしいタッチのイラスト絵なので違和感が強く、CGではなく原作に寄ったアニメーションだったら良かったのに…と思ってしまった。

また、音楽がとても良いのだが曲の間にキャラクターが声(悲鳴など)を発する(映画なので当然かもしれないが…)。それが「せっかく曲に浸っているのに煩わしいな…」と思うことが何回かあった。❷で述べた良いところからグイっと引き戻されてしまう。

ゲームをしっかりやっていない勢なので、ストーリーについて忠実かは分からない。ただ、オリジナル要素がかなり追加されているようだが、それでもシンプルなこのストーリーは、ゲームプレイを挟んだものであれば十分余韻に浸れる良さがあると思うが、映画でまとめてしまうと乏しさを感じた😔

🎹🐝「音楽はやっぱり良かったです!ピアノの音が気持ちいい。ですが音楽以外はあまり響かず、その音楽も時折他の要素に邪魔されて断絶されてしまう印象…。ゲームのデザインと流行した時期を考えると映画のメインターゲットは、少なくとも小学生以下ではないような気がするのですが、ストーリーは子供向けに感じてしまいます。もちろん、ファンムービーとして楽しむ分には良いかもしれません🤔」
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