ソイレントグリーン2022

皮膚を売った男のソイレントグリーン2022のレビュー・感想・評価

皮膚を売った男(2020年製作の映画)
3.9
面白いタイトルなのでずっと気になってた作品でした。ようやく鑑賞しました。見て良かったです。

7カ国合作!

主役の男性に対しては、最初は何が嫌かは はっきり分からないのですが 好きになれませんでした。

しかし 苦悩しながら自分の幸福を追い求める姿を見て 徐々に最初に抱いていた嫌悪感、抵抗感が薄まっていきました。

平和な国に住んでいる私にとって 中東の国際情勢を身近なものとして感じるのは難しいです。単に私があまり知りたくないのかもしれませんが、、、、

シリアの難民問題や国内の悲惨な情勢等を扱うことは、それだけで余りに重たいテーマになってしまう。映画の主題というか 描きたい焦点がボヤけて絞れません。

制作側はそれを嫌って 敢えて 深く踏み込んでいない筈です。そして その企ては功を奏していると私は思いました。そんなシリアスな映画にしようとそもそも思っていないと思います。

美術界、美術品を買取るバイヤーや展覧会を催す美術館などの事情を窺い知る事も出来て面白かった。

でも何と言ってもこの映画のコアは、たとえ自から望んだとはいえ、刻印をつけられてしまった男の苦悩と葛藤にあったと思います。したたかに生き延びようとする姿勢です。恋愛や家庭の事 特にお母さんなどへの想いを絡めてよくまとまっていたと感じました。

後半からラストにかけては ストーリーは一捻り 二捻りあって驚いた❗️