イチロー51

ONODA 一万夜を越えてのイチロー51のレビュー・感想・評価

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)
3.0
太平洋戦争終結後も任務解除の命令を受けられず、フィリピン・ルバング島で孤独な日々を過ごし、約30年後の1974年に51歳で日本に帰還した小野田寛郎旧陸軍少尉、彼の数奇な運命を5カ国の合作で描いた作品。

遠藤雄弥、津田寛治、鈴木紀夫、仲野太賀 、松浦祐也、千葉哲也、イッセー尾形、嶋田久作ほか。

本作はフランス人監督の作品です。

3時間は無駄に長い!
淡々とエピソードを紹介するだけで、登場人物達の内面に肉薄することはありませんでした。
サバイバル生活の苦労や工夫が細部まで描かれていません。
表面的で薄っぺらい、冗長な作品です。

映画なので脚色は仕方ありませんが、過大の脚色は駄目だと思いますよ。部下が現地人に縄の付いた銛で殺された描写は全くの嘘らしいです!
本当はフィリピン警察との銃撃戦で死んだようです。

ジャングルの生活はカット出来る部分が沢山ありました。
ルバング島から帰還するまで、そして、歓迎ムードで帰還してからのバッシング。その後のインタビューや苦悩、そして更にブラジルで暮らすまでを多少描いても良かった。
更に小野田さんを探す元部下の鈴木さんがなんで探すことになったのか、多少描いて欲しかった。

〜余談〜
小野田さんは、戦争の犠牲者では有りますが、早いうちに敗戦を認識していたにも拘わらず、かたくなで、ものの道理が分からず、意固地な性格で敗戦を認めず、部下を死なせた。
そして、現地人に多大な迷惑を掛け、30人位は殺したらしいです。
本作では、小野田さんを正当化してるように思えます。