ニトラム／NITRAMのbmdnlのレビュー・感想・評価

彼の感情はわかりそうでわからない。事件の原因が怒りや悲しみのようで、ずっと彼は冷静にも見えた。わかりそうでわからないのがずっと続くが、それでも見ていたい・支配下に置いておきたいという気持ちは母親がとっている距離感のよう。
ただ、例え母親が彼に寄り添えて良き理解者になれたとしても、ヘレンが生きていたとしても、銃への興味とその入手の容易さを考えると事件は防げなかったとも思える。淡々と見ていたはずなのに、最後にやるせなさが支配するとても絶望感を味わえる映画