フィリピン人の母、18歳の息子。父からは養育費が送られている。
母の突然の再婚。息子は実は同性愛者だ。
何があっても陽気で前向きな母、国に送金するために必死の母、本気なのはわかるけど周囲の空気もわかってくれないと日本でより困難な場面もあるだろう。
突然再婚すると言われて反発する息子。
長い間、ママを笑われイジメられママを疎ましいと感じてしまう息子の心、実は苦しくてもがいていた。
「ただ謝ってほしかっただけ」
「何を?」
「いじめられていることをわかってくれなかった。」「いて欲しい時にママはいてくれなかった」
「私は悲しむ時間もないほど働いていた」
主人公の18歳純俉、子供の頃から抱えてきたものの表現が素晴らしい。
養育費を送り続けた父親、亡くなった後もそれを引き継いでた妻、ここは心温まる。そんなふうにはいかないことがたくさんあるはず。
純俉が同性愛者である必要があったのか、とも思ったが、それなりにはまとまった感じ。人と違うことで差別されてしまう。ダブル以上のマイノリティだけど前向きに生きていく。パートナーシップ制度ってあったんだ。
相手の男の子の家族が理解がありすぎるなあと思ったけど、この子の小さな頃からの成長をみていてずっとわかっていたのだろうな。
こういう時代が当たり前、というメッセージなのか。
これが日常の人々がいる、誰も気づかないかもしれないけど・・。
タイトルが絶妙だ。