シバザキさんの映画レビュー・感想・評価

シバザキ

シバザキ

インターステラ5555(2002年製作の映画)

4.0

 当たり前だが音楽がいい。セリフがまったくないし1時間程度しか尺はないが、その中でアーティスト搾取問題であったり、肌の色による人種間問題、そもそももう地球人に本当の音楽など作れないのかみたいな問題があ>>続きを読む

インシディアス(2010年製作の映画)

3.8

 映画うま男(お)として名高いジェームズ・ワンの名前に偽りなしという感じで規模感に比べて完成度が高い。心霊ハウスもので始まり終盤には結局フィジカルが物を言う展開は白石晃士作品っぽくもある。
 ジャンプ
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.0

 エグいねぇ...。キービジュアルから勝手に予算かかっていない小規模映画みたいな感じでナメてましたが、こんなに救いのない話だったとは。別に予算もないわけじゃないし。
 普段カネ持ちを憎むようなことを気
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

 悲しい話なんだろうなと思っていたらちゃんと悲しい話でした。生まれで人にレッテルを貼ってはいかんし、デートをバックレてもいけませんね。

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

4.0

 猿の惑星シリーズはシーザー3部作しか観ていませんが、その3作がどれもクオリティが高くて面白かったので今作もそこそこ期待して観に行きました。映像クオリティは高いし、シーザーがいない猿の惑星でのお話とし>>続きを読む

またヴィンセントは襲われる(2023年製作の映画)

3.8

 アイデア一発勝負系。無差別で他人に襲われまくる様になってしまったっていう設定は今までありそうで意外と観たことなかったので期待して見ました。設定が面白い映画はそのアイデアだけで最後まで突っ走って欲しい>>続きを読む

アンチソーシャル・ネットワーク: 現実と妄想が交錯する世界(2024年製作の映画)

3.5

 やっぱアメリカ人はやることの規模が違うからネットに染まったインセルたちのやり方もタチが悪いぜ。「私はネットの到来によってこのような悪しき時代が来ることを予想していましたよ」顔してインタビューに答えて>>続きを読む

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.2

 有名すぎて逆に観てなかったシリーズ。パート1を観たのは数年前なので色々な設定を忘れちゃいましたが、それでも3時間超えの長尺を飽きさせずに走り抜ける構成力はさすが名作と名高いだけのことはある。
 こう
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

4.0

 気楽に楽しめていいですね。午後ロードでやってるのを見たら当たりだと確信するくらいにはよくできている。ジェラルド・バトラーはこういう系の映画に年に2本くらい出ているイメージがあるので次のスティーヴン・>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.8

 Netflixは原作の再現度にステータスを全振りしていて、その点は非常にいいと思うのですが、そろそろ90年代に埋もれていた脚本を引っ張り出してきたようなお話はなんとかならんのか。とはいえ鈴木亮平の魅>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.2

 こういうものを安直に面白いと言わないために今までいろんな映画を見て知見を蓄えてきたつもりなんですけどね。すいません、自分の気持に嘘つけないっす。超面白かった。

 前作『ゴジラvsコング』は両怪獣を
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.2

 オスカーで国際長編映画賞を撮った日本人監督の最新作がミニシアター限定公開なのも”いかにも”ですねぇ。最初は執拗な長回しとを使ったありがちな話になんのか?と疑心暗鬼になりましたが、それでも監督の実力を>>続きを読む

モスル~ある SWAT 部隊の戦い~(2019年製作の映画)

4.2

 オープニングから主人公が巻き込まれ、そこからノンストップでさらなる戦場へと駆り出される展開のスピーディーさが素晴らしい。戦闘シーンも残酷な紛争地域のハードさがちゃんと出ている。味方の弾があたったりR>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.5

 クルド人難民問題という真正面からの社会派テーマと、国や社会、個人間レベルまでに渡るそれぞれの正しさの中で全員が全員幸せにはなれない過酷な現実が合わさって非常に辛いけど意義のある作品だったと思います。>>続きを読む

プラトーン(1986年製作の映画)

4.3

 戦争は地獄を体現している映画だと思います。男らしさとかマッチョイズムに傾倒していそうなアメリカ軍こそが実は最も醜悪で卑怯な組織体制になりつつあるということが伝わってきてスゴくゲンナリする。人をそんな>>続きを読む

REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者(2024年製作の映画)

2.5

 久しぶりに真っ当につまらない映画を観ました。真っ当につまらないとはちゃんとお金かけて真面目に作ってつまらなくなっているということ。パート1の時点でそんなに期待はしておらんかったわけですが、予想通りと>>続きを読む

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

4.0

 絶対にこれは観ないなと思っていましたが、人生とは不思議なものでなんか観ていた。アニメーション表現も奇抜で、お話としても思ったより面白く時間も短めでスゴくよかったと思います。

 予告編を見ただけで分
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貴公子(2023年製作の映画)

4.0

 パク・フンジョン最新作ということで韓国ノワールアクション大好き人間として観ないわけにはいかない。ちゃんと押さえるとこは押さえつつも、適度な外しで観客を飽きさせないウェルメイドな作品。この作品のコンセ>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.3

 オイ!切なすぎるだろ!と説教したくなるくらいには切ない。なんでこんな思いしなくちゃいけないのよ。予算は少ないようですが映画を構成する要素のすべてが高水準なのでなんの気負いもなく純度の高い物語の切なさ>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.3

 筋肉はすべてを解決する!とかバカなことほざく奴らを黙らせるスゲー切ない映画だった…。あからさまな言葉では語らずに、映画全体の雰囲気や表情の機微で追い詰められていく兄弟たちを描く非常にクオリティの高い>>続きを読む

我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

4.0

 あらすじがあらすじなもんだから結構はっちゃけた映画なのかと思ったら割とノワールテイストが大きくてびっくり、そして犯罪者を追うごとに話しのジャンルも変わっていく構成は結構スキでした。
 でも主人公も犯
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.5

 なぜ続編を作ったのか。なぜ副題がFrozen Empireなのに放題はフローズン・サマーにしたのか。なぜそのタイトルで3月に公開したのか。この映画のスタンス自体に疑問が止みませんがゴーストバスターズ>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

 ノーラン最新作の時点で無条件でIMAXレーザーGTで観ました。テーマ的にもいろんな議論があって当然だと思うけど、自分は映画として非常に素晴らしいと思うしノーラン監督作の中でもかなり好きな方。現代で演>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.9

 原作は全巻読みましたが細かい内容は覚えていません。けっこうスピーディーな展開だったので「漫画もこんな感じだったっけ?」と不安でしたが、やっぱり映画に合わせて展開の順番とか変えているようです。

 原
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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

3.8

 シリアスハードボイルドをやりたいのか、おバカアクションをやりたいのかよくわからない部分があって、そこの統一はしたほうがいいんじゃない?と思った。でもこの点がこの映画の特異な点でもあるしなぁ…。
 ア
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

 シブいねぇ…。地味めギャンブルものをベースにしながら過去の復讐とか葛藤がうまい具合にまぶしてあって、かつ映像面でも静かながら挑戦的なことをしていて結構スキがない作品だった。
 オスカー・アイザックは
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ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

3.0

なんだこの話は。クイズ王のバーテンのにいちゃんだけは好き

ファーザー(2020年製作の映画)

4.1

 頑張って生きた末にこれが待ち受けていると思うとあんまりじゃないですか。時間と空間がめちゃくちゃになる演出はSF映画なら楽しめるけど、こんなリアル路線でやられると恐怖でしかないんよ。

市子(2023年製作の映画)

3.9

 絶対つらい話だろと思ってみたら案の定つらい話だった。なぜつらいのかを書くとネタバレになってしまうので気になる人は見てください。
 森永悠希が演じたやつの気持ち悪さがちょうど救いがないくらいの気持ち悪
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正欲(2023年製作の映画)

3.5

 言いたいことはわかる。が…。
 登場人物全員がリアルなトーンで「そんなこと言うか?」となるセリフを吐くのでそこで興が削がれるというか。この意見すらもこの映画の中で否定される構造になってはいますが、こ
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伯爵(2023年製作の映画)

3.5

 個人的には現代においてあえて白黒の映画を撮ること自体に「しゃらくせぇ!」と思っていて、今作も最初はそんな感情を抱きましたが思いのほかグロシーンがちゃんとグロかったので白黒でよかったなと思います。
 
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.0

 Part1がそんなにハマらなかったし、二部構成であることを隠した宣伝とかは気に入らなかったんですけど、Part2の予告編で”サンドワームに乗りサーダカーの軍勢に突っ込んでいくフレメン勢”の姿を見て「>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

2.5

 いちオモコロ特集が映画にまでなるとは。原作は好きだったのでどんな感じで映像化するのかちょっと楽しみでしたが、まぁひどかったと思います。

 原作は間取り図を見てひたすら推測&会話していく構成で、映画
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PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

4.0

eスポーツが題材ですが、ちゃんと時流を読んであからさまにそれっぽい話にしなかったのが良かったと思います。「eスポーツぅ,,,ただのゲームでしょ?」とか言ってくる奴がいなくて、高校生のヒューマンドラマ>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.5

 相変わらず訳の分からない作品を作る人ですね。とはいえ今回はテーマは過去作に比べれば明確なほう。アレックス・ガーランドは話の意味は分からんけどビジュアル力のある画面作りはちゃんとできているので、なんだ>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.0

 単なるミステリーサスペンス映画になりそうな題材を乾いたルックで撮ってほかのどの要素に転んでも見ごたえがあるような作りにしているのが上手いと思います。妻夫木聡の内心ブチ切れているけど決してそれを外には>>続きを読む

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