horahukiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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妖花アラウネ(1928年製作の映画)

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記録です。

HHエーベルスの原作小説が大傑作だったので映画も…と思い見始めたのだけど、原作が普遍的傑作たり得た主題を完全に削ぎ落とし、全くと言っていいほどの別作品となってしまっていて驚いたしガッカリ
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禁じられた遊び(2023年製作の映画)

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この公開規模で初日終えて(もう2日目も終わるけど)500mark台って逆に凄い…。コケてるの?フィルマのアクティブユーザーが減った?昨日、舞台挨拶のライブビューイング付きのやつ見たんだけど、前日予約で>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.6

テスがAirbnbで借りた一軒屋には先客がいた。先客の男は別サービスで借りたために予期せぬブッキングが生じたらしい。他にホテルも見つからず、テスは男に対する様々な疑惑を解消しきれないまま渋々一晩泊まる>>続きを読む

ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

4.0

記録です。

ユスターシュ作品は常に二項対立がある的な解説がパンフレットに書いてあった。当然地理的・進路的もあるけれど、大と小も映画を通して対比が行われているように感じた。主人公が(意味もなく)暴力を
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

4.0

記録です。

ハンガリーの至宝(らしい)メーサーロシュマールタ監督の長編。これまた工場労働者。『ドントクライプリティガールズ』を反復しつつ、より大衆化させたような感じで面白かった。主従関係だったり支配
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ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

3.4

記録です。

ハンガリーの至宝ことメーサーロシュマールタ監督の長編。ほぼずっと何かしら流れてる音楽が苦手…。透過性の悪いガラス越しの視線から始まり顔面の接写を経た先にあるのは解放。詳細には描かれないな
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The House in Nightmare Park(原題)(1973年製作の映画)

3.6

ゴシックムード漂う館。そこに招かれた売れない朗読劇役者が、醜い遺産相続争いに巻き込まれるコメディホラー。『猫とカナリヤ』的なODHもの。主演がイギリスの有名コメディアンらしく、1人だけ喜怒哀楽の激しい>>続きを読む

ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.5

『吸血鬼ドラキュラ』の第7章デメテル号航海日誌部分をまさかの映画化!どうやら計画自体はかなり昔からあったらしい。ウーヴレダル監督なので映像と文章の違いはあれど、残されたフッテージから事実を炙り出すデメ>>続きを読む

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.3

記録です。

監督ベンウィートリーなんだ😂前作よりも好き!というかサメ映画に『ジュラシックパーク』とか『魔宮の伝説』とかスピルバーグ持ち込んでる感が間接的(もちろん直接的も)『ジョーズ』リスペクトな感
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佇むモンスター(2023年製作の映画)

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記録です。

色んな意味で楽しみにしてた作品。新感覚・社会派Jホラーらしい。『みえない汚染』あたりで飼主からの拘束を批判的に捉えていたことを親-子間(児童虐待問題)に転換し、『アジア犬肉紀行』『動物愛
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Bhediya(原題)(2022年製作の映画)

3.8

“無理”を“笑い”で押し通すインドホラーの底力!

狼にお尻を半分齧り取られた主人公がスーパーパワーを手に入れちゃうインド産コメディホラー。環境保護と反人種差別というクソ真面目なテーマを、とことんまで
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サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版(1966年製作の映画)

3.6

記録です。

憧れのダッフルコートとそれがもたらした実際とのギャップの普遍性がグサグサくる。ユニフォーミティ的な最大の契機がサンタクロースであるのだろうけれど、父親に関する出自の偽装であったり、外の世
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わるい仲間 4Kデジタルリマスター版(1963年製作の映画)

3.5

記録です。

どこを音として顕在化させるかの取捨選択や時間の超越のさせ方が面白かった。それがある種の彼らに対するユーモラスなツッコミのようで、存在自体を取るに足らないものであるかのように矮小化させつつ
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ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと(2023年製作の映画)

3.7

記録です。

無欲時代へのカウンターと何故に無欲とならざるを得ないかについてのゾンビ映画。発想的にロメロに対する時代性を反映したカウンターでもある。『サンゲリア』かと思ったら『シャークトパス』なの笑う
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太陽(2005年製作の映画)

3.9

記録です。

アレクサンドルソクーロフの権力者シリーズの1作。『牡牛座』で普遍へと向けられた眼差しは維持しつつも、昭和天皇の特質ゆえに『モレク神』とも全く異なる牢獄を炙り出す。個がありつつも個は認めら
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.9

プラスチックが社会問題になってるんなら人間がプラスチック食べられるように進化しちゃえばいいじゃん!って発想を直球で仕込んでくるのが流石のクローネンバーグ!どうやらキャリア初期の頃に書いた脚本をそのまん>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3

コレは傑作!素晴らしいホラーアニメ!

可愛らしくも残虐で、グロテスクな映像の洪水を浴びせられる最高な体験!『Beau Is Afraid』の参考元作品として挙げられている(製作にも参加してる)けれど
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インシディアス 赤い扉(2023年製作の映画)

3.5

『インシディアス』シリーズ最新作。ジェームズワンでもなくリーワネルでもなく、何故か主演のパトリックウィルソンがメガホンを取り、『2』の直接の続編としてあの家族の9年後を描く。『2』の続きだからアリソン>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.2

記録です。

ほとんど人物に寄り添わないカメラ。構図としては安定的な箇所でもどこか冷淡さがあり、会話の際の切り返しにもそれは貫かれているように見える。空間・人物を問わずレイヤーを跨いだそれはどこか観察
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先生!口裂け女です!(2023年製作の映画)

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記録です。

霊体とかではなく実在するって設定であれば有名どころだと『口裂け女2』があったけれど、口裂け女がゆるキャラレベルのダークヒーローになる時代が来ようとは…。

口裂け女ってもともと整形かなん
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ミンナのウタ(2023年製作の映画)

3.6

平均4.0とかステマかな?と半信半疑で見に行ったのだけど、恐怖演出の本気度が高くて驚き!『忌怪島』と何がこうも違ったのかわからないけれど、これが出来るんならバンバンやって欲しい。

序盤からGENER
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キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

4.0

ラースフォントリアー監督の伝説的ホラードラマ『キングダム』の24年ぶりの最新作。とにかく笑えて、キモくてサイコーなやつ。5時間以上あるけど最後まで全く飽きずに見られた。でも家で一話一話ゆっくり見たいか>>続きを読む

呪餐 悪魔の奴隷(2022年製作の映画)

3.8

『悪魔の奴隷』の続編が出るとは思っていなかったので単純に驚き!A24に代表される小難しいホラーが主流の中、この手のホラーがしっかりと作られているのが嬉しいし、この方面を捨てたらもうホラーのジャンルが終>>続きを読む

牡牛座 レーニンの肖像(2001年製作の映画)

4.2

記録です。

こんなウルっと来るとは思わなかった…。政治的な主題だったら知識不足でキツいなと思っていたけれど、レーニンを題材にしつつも普遍的な「死に向かう人」を本作は主題としており、仕事・役割・理念・
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NEW RELIGION(2022年製作の映画)

3.3

記録です。

大阪アジアン映画祭。監督曰く虫が持つ自己破壊のシステムから着想を得たらしい。それを人間に適用することでメタモルフォーゼする考え方は、フロイト的な自己破壊欲動をほんのりと想起させる。そして
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M(1931年製作の映画)

4.5

なぜかフィルマのトレンドに上がってる!アマプラで配信開始らしいけど、ずっと無かったっけ?
有名な上映禁止第一号は続編マブゼだけど、ナチスの干渉を受けた被害第一号映画が本作。初期タイトルでウーファ等々に
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キングダム II 第3章/第4章(1997年製作の映画)

4.0

2もめちゃくちゃ面白かった!前作で解決した少女幽霊事件は、その根本にあるより大きな謎に迫る展開に進展し、ムカつく医師の医療ミス隠蔽は引き続き隠蔽に勤しみつつ、医師長に教えてもらった健康診断法(う◯こ浮>>続きを読む

キングダム(1994年製作の映画)

4.0

こんな笑える作品だったとは!絶対眠くなると思ってたけど、4時間半あっという間の面白さだった。病院を彷徨う少女の幽霊の謎を探るミステリー展開と、医療ミスを隠そうとするムカつく医師による隠蔽工作の2軸をメ>>続きを読む

田舎司祭の日記(1950年製作の映画)

4.0

敬虔すぎて村中から煙たがられる新人司祭さん。宗教パワーでズケズケと他人様の家庭に干渉。先輩司祭にも流石にどうなん?と嗜められるもお構い無し。胃痛が半端ないのに、かったいパンと葡萄酒しか口にしないワイル>>続きを読む

雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.4

これは傑作ホラー!そんでエロ過ぎませんかね。露骨なシーンはないのだけど序盤のフェチ的なエロさが特に凄かった。「年寄りになんて触れられたくない!若い男子が良い!」をモットーにする主人公が、若いイケメンを>>続きを読む

イビルアイ(2022年製作の映画)

3.2

『パラドクス』『ダークレイン』のアイザックエスバン監督最新作。サイクロプスみたいなジャケだから、目からビームでも出すのかと思ってた😂ジャケ通りお婆ちゃん怖い系ホラーなのだけど、ママとめちゃくちゃ仲悪い>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

-

一応ホラーでいいのかな…。

アリアスターの新作だからゴリッゴリのホラーにして欲しかったんだけど、その要素はかなり薄目(ほぼない)で基本シュールなコメディって感じ。こんな悪ふざけしまくっていいの?って
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.3

このオレンジ統一の画面が苦手なのだけれど、犯罪の原理説明が終わったあたりから加速度的に面白くなり夢中で見てしまった。主人公が催眠療法を受けるところから始まり、そこで浮かび上がってくる記憶が映画本編を構>>続きを読む

ノクターン(1980年製作の映画)

3.0

息が詰まるような感覚がずっと続く。夕べ死んだ鳥は自身の手の中で踠いている。この辺り、連関的な多重構造になっているようにも見え、主体と客体の逆転(同化)的な意図に留まらず、人間と鳥という差異もまた心的な>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

母親の死から主人公は極端なまでに話さない。OVが都度都度挿入されるものの、明確に言葉を発するのはあの塔について婆たちに質問する時。ここである種の人間性の回復を見たように感じた。青鷺も同様で、最初は話す>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.2

虚構を追いかけた先の破滅

前作と全く同じ扉を開きスクリーン内へと観客を誘うかのようなファーストカットとは裏腹に、その向こう側・舞台となる場所の雰囲気は真逆。70年代インディ映画へのリスペクトからか常
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