はるさんの映画レビュー・感想・評価

はる

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真実の行方(1996年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最近こういうオチが分かるようになってきた。張り巡らされたテーマや伏線が上手い作品なら尚更。まず最初にアーロンが時が失われたと話した時に、二重人格絡みになると分かった。そして主人公の、人は基本的に善だと>>続きを読む

スリーパーズ(1996年製作の映画)

3.8

裁判のシーンが印象的だった。事実が明らかになっても世界が目に見えて変わったわけじゃない。でも確実に、彼ら4人の顔が、復讐に意味があったことを語っている。どうしようもできない怒り以上の感情を、何年も押し>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

4.0

原作が良い。原作を読んでから観ることをおすすめする。

自分では変えることのできない部分は、誰しもが持っている。身体的な特質だとか、セクシュアリティだとか。生まれもったその特性が社会にとって悪とみなさ
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて。

正しさに、年齢も立場も関係ない。
教師にも親にも子供にも、自分の正しさがあり、それらは全て正しいとも正しくないとも言えてしまう。
担任教師と生徒の親との間で起こった問題は、職員室を超え
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.8

トラヴィスの孤独感とゴールのない虚無感が彼の言動に溢れ出ている。特に先輩ドライバーとの会話が印象的だった。自分でもどうしていいかわからない、現状を変えたいけどどうすればいいのかはわからない、そういう葛>>続きを読む

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

笑ってしまうくらい皮肉の効いた、社会派ブラックサイココメディでした。
全裸のシーンとか、名刺対決シーンとか

正直一回見ただけじゃ全体像を掴めず、解説を読んでしまった。私の言葉ではないけど、その解説に
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マローボーン家の掟(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

予想を裏切られた展開。まさかの真実。
今の若手人気俳優が揃ってて驚いた。
画面暗すぎて途中何が起きてるのか分からなかったのも含め、目に見えないものへの曖昧さや恐怖が描かれていて面白い
こういう展開やオ
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レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

4.1

孤独に、薬に、堕ちていく様が恐ろしい。
刺さったナイフがどんどん奥にめり込んでいって、ラストにかけて致命傷になっていく、みたいな映画。
独特な音楽とカメラワークだったが、ストーリーは恐ろしく自然でリア
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.5

先生のキャラが良い。

お兄ちゃんとの和解シーンがとても好き。みんな隠すのが上手いだけで、それぞれ苦悩を抱えて生きている。伝えなきゃ分からないけど、伝えられず、自分ばかり、、と孤独に陥る。対話は大事。
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.8

ダニエルズの作品は常にテーマに「秩序をぶっ壊せ」がある。
他人が批判すること、反対すること、自分らしくいれないこの世界への訴えかけが根底にいつもある。秩序を保つことが全て善なのだろうか。一度きりの短い
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異人たち(2023年製作の映画)

4.5

リアルだ。とにかくリアル。
自分はクィアという面では当事者なのだが、彼らの抱える独特な心情が痛いほどリアルで震えた。
ただそれだけじゃなくて人間の抱える孤独感もリアル。全てがリアル。
映画館でこんなに
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.3

無駄な会話が一切ない。少ない言葉ひとつひとつに想いが凝縮されている。
寝る前は質問が多い、そういう時間なの、っていう会話がお気に入り。

一風変わった不思議な世界観でありながら、内容の把握がとてもしや
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告白(2010年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

胸糞すぎて笑えてくるレベル笑
嫌いではない

ただサイコパスというより、バックグラウンドにそれぞれ事情があったから、たとえ娘を殺されていようと、向けるべき矛先はしゅうやくんではない気がした。責任は結局
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セブン(1995年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

テンポが良い。FBIのくだりが好き。
SNSでネタバレ喰らってたのがなんとも残念だったのだが、分かっていてもラストは喰らいましたわ、、ラストの衝撃から終わりまでが短いのも良い。ダラダラせずにサマセット
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.8

名作と言われてるサイコスリラー映画。後半は目が離せなかったけど、スリルとかはあまりなくて、予想できる展開が続いてたかな…多分期待しすぎが原因。この映画がいろんな作品に影響を与えていると言われているくら>>続きを読む

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

映画館の大画面に映る、ハラ軍曹の表情とメリークリスマスミスターロレンスにやられた。この興奮を表す言葉が見つからない。簡単に言うと久しぶりに「映画」を観た気がした。胸にぐってなんか投げられたみたいな感覚>>続きを読む

法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.4

扱ってるテーマやストーリーは考えさせられる。原作が良いことは分かった。映画としてはあまり好みではない。ポスターとか色々ツッコミどころはある。内容と一致してないのはわざとなの?ってくらい違和感。
杉咲花
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.6

この原作者の映像化作品、いつも温度が温かくて好き。そろそろ原作を読みます。

綾野剛ハマり役すぎた。最後のタトゥーいいな笑

世界の終わりから(2023年製作の映画)

4.0

現代を的確に捉えた映画だと思う。
設定やストーリーも好きだし、ハナの真っ直ぐな声が心にグッとくる。
所々セリフなどの違和感はあったが、邦画ではあまり観れない世界観で面白かった。人物が語りすぎているのは
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

もやもやする点が残る。オーディション自体が麻美の仕組んだものだとしたら、なぜ久我は呼ばれた?すべて劇の内容でしたオチは個人的にガッカリだった…笑

役者って怖いってなったけど、すごく人間だな

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.6

いつも通りの独特な世界観。独特すぎて置いてかれそうになる。それがまたいいんだけど、今作はいつも以上に分からなかった笑でも結構好きだな。従来の映像作品の概念をぶっ壊してきてるあたりが観ていて楽しい。宇宙>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

大伯父に対する眞人の選択が印象に残った。
私たちが住む世界が、どんなに醜く争いの絶えない悲しい世界だとしても、それでもそこが1番大切な場所で、帰りたい場所。現実に目を向ける必要があるっていう意味もある
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

皮肉が効きすぎてて笑えてくる。でもこれこそ社会風刺すぎる。前半は分かりやすくて引き込まれたけど、後半のゆっくりなテンポと世界観があんまりハマらなかった…

発想がとんでもなく飛び抜けてるよなあ、、ラン
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3

オースティンバトラー優勝!キャスティング天才!っていう感想が強烈に残った笑

宗教的で、信仰がもたらすのは救済か独裁か、そういう危うさみたいな部分が、細かい緻密な設定とマッチしてた。だからこそチャニの
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

地球に留学しているという表現、すごく共感した。

"多様性の時代"という言葉に、いつもものすごく気持ち悪さを感じていた。社会的に受け入れ難い人たちを含んではじめて多様性であって、LGBTQだけが多様性
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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.1

面白い、という言葉は不適切にも思えるが、皮肉の効いた上質な人間風刺映画。
笑えるけど笑えない。
ブラックコメディ全開の大統領が良かった。
1人三役はエンドロールまで気づかなくて驚いた。博士の右手演出も
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人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

2.4

演出が好きじゃない。色使いは独特で良いけども。

あと私の解釈する"人間失格"とは相反するものだった。原作で言うと、芸術のために不倫をするクズ人間=人間失格ではないと思うし、まあそもそもこの映画は人間
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ある男(2022年製作の映画)

4.3

アカデミー賞受賞納得、邦画ではあまり観られない、何層の深みもある作品だった。
全体的な流れ、無駄のない台詞、ゆったりとした音楽、だけど飽きさせない、惹き込まれるストーリー。邦画の中でも上位で好きだ、、
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.9

多くを語らない、1人の人生を切り取った、スタイリッシュな映画。映像と音楽、濃い人間模様、物語中に何か特別なことが起こるわけではないけど、ずっと惹きつけられる。

"ムーンライト" タイトルが秀逸だな

ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

恋愛要素は最初よく分からなかったけど、のちに明かされたところで納得した。曖昧とも言える唯一無二の関係性を絶妙に描いてて私はとても好き。共感できるところもいくつかあったけど、人によって評価は分かれそう。>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.6

心地いい、優しい時間。
この時間がずっと続いて欲しいと思った。

語り部やテロップは不必要にも感じたけど、PMSやパニック障害が誤解なく観客に伝わるように配慮されてるのかな

映画の感想ではないけど、
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

面白くて皮肉で風刺的。
良いバランス、ラストの3段階も好き

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

予告に騙された感はある。期待していた難解ミステリーではなかったから、ラストは、え?おわり?ってなった。でも終わり方嫌いじゃない。登場人物誰が嘘をついてて誰が本当のことを言ってるのかずっと分からない。事>>続きを読む

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