テロメアさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

意味のない会話だけなのに、飽きない不思議さ。

思い出したのは『ラバー』(超能力に目覚めたタイヤが怪電波で人を殺すというお茶目な映画。なお、プールに沈められたシーンなどは荘厳な静止画だった、例のあれ)
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 アルティメット・エディション(2016年製作の映画)

4.5

誰かを助けるということは、他の誰かを助けないこと。そうした選択はスーパーマンですらあって、その助けられなかった方の身内が怒りや悲しみ、果ては逆恨みや恐怖を抱き、両者は虚しく衝突する。

冒頭のスーパー
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ソラリス(2002年製作の映画)

4.5

ソラリスの描写がとても美しかった。

2000年代初頭のハリウッド映画なのに銃撃戦もなければ爆発もしないという、当時のハリウッドからしたら珍しいくらいの静謐さ。昔、リアルタイムに流れた今作の予告編が気
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イカリエ-XB1(1963年製作の映画)

4.0

生命探査の宇宙ロードムービー。

なんの前知識もなく、前回観た『惑星ソラリス』でのレム繋がりで観たのですが、最初はどこに映画が向かっているのかわからないまま、パーティーシーンとか流れて「?」だったので
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惑星ソラリス(1972年製作の映画)

5.0

「人類愛」というキーワードの「人類」とは、生物学的な人間(ホモ・サピエンス)という意味ではなく、感情の交流を持てるかどうか、互いに相手を知ろうとして言葉を交わす行為をするかどうか、なのだろう。

SF
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クロニクル(2012年製作の映画)

4.2

アメコミヒーローのようにある日突然、特殊能力を得てしまった高校生たちの話。本当にある日突然に能力を得てしまったら、その能力仲間と一緒にわいわい楽しくするよね、というような描写が微笑ましい。が、強すぎる>>続きを読む

ゴッド・オブ・ウォー(2017年製作の映画)

4.0

何事も訓練は大事という話。

倭寇の海賊たちに対し、恐れて逃亡する程度の明軍。そんなところから始まって、戦えそうな者たちを拳で語り合ってスカウト、そして集めて訓練に訓練して訓練しまくり鍛えあげて、強敵
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ホビット 決戦のゆくえ エクステンデッド・エディション(2014年製作の映画)

5.0

旅の終わりは寂しく、しかし確かに残るものがある。

気がつけば家の食べ物を食糧庫ごと食べられ、自分だったらキレるなというような出会いから始まったビルボ・バギンズの旅。だけど、旅が終わる頃にはその出会い
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ホビット 竜に奪われた王国 エクステンデッド・エディション(2013年製作の映画)

5.0

三時間から、また三時間の旅へ。

ゆっくり観ていこうと思っていたけれど、一作目を観終わってしばらくしたら二作目を観たくなり、結局また観出して気がつけば昼になっていました。三時間があっという間でした。
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ホビット 思いがけない冒険 エクステンデッド・エディション(2012年製作の映画)

5.0

まだまだ旅は始まったばかり。

ホビット三部作の一作目のエクステンデッド版。昔、ロードオブザリング三部作にて、劇場版を観た時に「なにこれ、おもんね」とがっかりした。けれど、のちにエクステンデッド版で観
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

4.8

安心のマーベル映画でした。最高!

やはり今作だけみても積み重ねた歴史が背景にあるからよかったよかった、めっちゃよかった。ラストに「I am Spider-Men」とか言ってくれるかと思ってみたのだけ
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ジュマンジ/ネクスト・レベル(2019年製作の映画)

3.5

久しぶりに妻と観られたのが一番よかった。
映画としては可もなく不可もなくだが、なんだかんだで最後まで観ればいい感じのハッピーエンドなのでジュマンジらしい映画だったかな。

ただ前半のぐだぐだとしたテン
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シャザム!(2019年製作の映画)

3.0

すべての元凶は耄碌した先代シャザムで、善の側であると自惚れが悪の側を生み出すという皮肉映画。なんせ、シャザムになったビリーは結局ヒーローとしての資質はあると先代シャザムに言われて託されるが、今作を見る>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

4.0

ほぼ現代版アーサー王伝説でした。

黄金のフォーク(トライデント/三叉槍)を抜きに行く話と、潜水艦などと一緒に海底に積もった地上ゴミを大津波にて地上へ大量に返して「地上のゴミは地上まで持ち帰れやボケ!
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THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット(2015年製作の映画)

3.8

これはパトレイバーの実写化ではなく、実写俳優たちを使ったアニメかと。

まず今作は前提条件として劇場アニメ『機動警察パトレイバー2 the Movie』の続編であり、それから世代交代しつつもパト2で起
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狂武蔵(2020年製作の映画)

5.0

やべえ、これはすげえ、やべえ!
これはエンターテイメントのチャンバラ映画ではなく、チャンバラアート映画とでも称すものだろうか。今までに観たチャンバラ映画ではないことは確かだった。

何百人斬りだと近年
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

4.5

あれ、面白いやん。
前評判や監督の交代劇やら交代後の監督の素行問題やらで悪評しか聞いていなかったけれど、そんなことは鑑賞者には関係のないことで、映画はそれ単体で観て面白いか否かだけが重要だと僕は考えて
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WAR ウォー!!(2019年製作の映画)

5.0

疲れたときはインド映画!
なんだか最近疲れが取れないので、『サーホー』に続き今作を観ました。まあ、間にいくつか観ましたがインド映画が一番楽でしたねー。

今作も『サーホー』に続き当たりでした。ボリウッ
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サーホー(2019年製作の映画)

5.0

疲れたときはインド映画!

インド映画ならではの歌と踊りシーンに、スローモーション多用のアクションシーンの連続で、頭が真っ白の空っぽーになるため、ドンデン返しに素直に驚き楽しめたので最高でした。久しぶ
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ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)

3.3

ドクター社畜の24時間年中無休な話。
そして報われず終わる悲しいお話。

てかさ、ドクター1人に5人の才能開花したてのミュータントを任せるとか危ないやんか。という話をドクターが作中でもしてたやん。しか
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量子の夏(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

まず、好みやわぁー、な物語でした。
公式TwitterにてYouTubeでSF専門でしているチャンネル「DUST」があり、そこで公開されていると知り、さっそく観ました。

うん、好みなやつでした。
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悪人伝(2018年製作の映画)

5.0

韓国映画って殺人鬼とかのクソ野郎をめちゃくちゃ腹立つように描き見せるのが上手いよね。こいつを追いかけている限り、ヤクザですら良い奴に見える不思議よ。今作は当たりです。

はい、鑑賞メモです。
同じマ・
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.8

鑑賞メモ。
晴れやかな爽やかさ。漫画原作の実写化で心地よく観終われる稀有な映画でした。

そしてフィクションとしての映画の立ち位置は、ひと昔ならばこうした年の差なラブストーリーは溢れていたしラストも結
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憂国(1966年製作の映画)

4.9

鑑賞メモ。

強烈に重たい三十分。日本にアート映画があり、ここまでずっしり来るものがあろうとは…。とにかく重たい。観られるのが購入しかないとこも含めてヘビー級なアート映画です。

三島由紀夫の『憂國』
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TENET テネット(2020年製作の映画)

5.0

鑑賞メモ。
令和三年、初映画。

ノーラン監督の大好きな時間弄り映画。その長年の集大成だろうものが、自前資金によりインディーズ映画のように撮ることにより、自由だからこそ出来た傑作というのが考え深い。ま
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CURED キュアード(2017年製作の映画)

4.6

ゾンビパンデミック終息後、治療法が見つかりゾンビ患者は回復者として社会復帰が可能となりつつある、というゾンビ映画の新しい視点からのアプローチ。回復者はゾンビ状態のことを覚えており、ゾンビPTSDを患っ>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.2

好きではない、まったく好きではない。しかし、それを超えて「見せる力」が確かにある映画でした。重たい映画はある一線を超えると、清々しいものを感じる。今作はそんな一作でした。


さて、他の人の感想も気に
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ドラゴンボール超 ブロリー(2018年製作の映画)

5.0

スコア通り、最高だった!!

僕はドラゴンボールが劇場でしているときに巨大スクリーンで体感したリアルタイム世代でした。僕の時代は劇場ではドラゴンボールとゴジラ、テレビではシュワちゃんやスタローンが大暴
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無双の鉄拳(2018年製作の映画)

2.8

韓国映画には地雷原がいくつかある。

特に僕のような「韓国映画つったらバイオレンスアクション、韓国バイオレンスは最高やろ!」的な奴には、主に『急にブッ込まれるメロドラマ、ノリきれない韓国ギャグ、とりあ
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

5.0

久しぶりにターミネーターシリーズの続編を観られた、ようやく続編が出た。『ようやく物語が進んだ』まさにそれですよ。それに尽きます。大々的に『正統な続編!』と煽るだけありましたよ。

はい、そうです。僕は
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友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

3.8

妻がなぜか普段とは明らかに趣向が違う今作を「観たい!」と強く言ってきたので鑑賞…。

結果、妻はあまりのリアルな人間模様に本気で吐き気がして気持ち悪くなっていました。だから言ったのに、というと、どうや
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劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(2013年製作の映画)

5.0

アプリゲーム『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(以下、マギレコ)がアニメ化し、ネットでもNetflixなどで配信され始めたので、復習として妻とBlu-rayを観返しました。

今からすると
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劇場版 幼女戦記(2019年製作の映画)

5.0

最初に今作は完全にテレビアニメシリーズからの続編であり、劇場版を入口に幼女戦記シリーズに入るのは楽しさが大激減ですので、是非ともテレビアニメシリーズから入ることをお勧め致します。

さて、今作が僕の令
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インセプション(2010年製作の映画)

5.0

ノーラン監督の最新作『TENET テネット』の予告編を見て、久しぶりにノーラン節を見たくなり、妻が今作を観たことがないというので、僕的にはノーラン監督の映画でのマイベストである『インセプション』を鑑賞>>続きを読む

LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門(2017年製作の映画)

4.5

このシリーズのルパン三世には、僕が常々思っていた要らない要素がなく、代りに必要な要素がしっかり入っていて、今のルパン三世シリーズとして一番好きなシリーズです。

まず、要らない要素とは。ルパン三世シリ
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LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(2014年製作の映画)

4.8

『ルパン三世』シリーズは、もはや国民的キャラクターとして認知されているので、それぞれに自分のルパン三世のイメージ像があると思います。

僕の中では『ルパン三世 ルパンVS複製人間』と相反するイメージの
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