フォロイーの方が『ライク・サムワン・イン・ラブ』を想起すると書かれていて、あぁたしかにと。寓話的な衝撃、それは神のいたずらとでも言うべきか。本作がその域にまで至っているかはわからないが似たものを感じる>>続きを読む
この中でわかるのゴダール、ファスビンダー、ヘルツォーク、スピルバーグ、アントニオーニくらいで後はわからなかった。シャンタル・アケルマンも出ているように思うのだがクレジットに名前はない。
固定カメラと>>続きを読む
いやもうすごいの何の。最初期の70㎜フィルム撮影はウォルシュ一世一代の作品といっても過言じゃない。もうこれ観たら現代のCG使った作品などオモチャ以下だ。全てのショットでその豊かさに驚き圧倒され、あまり>>続きを読む
楽しかったー。ジョーン・ベネットが可愛いしかっこいい!金髪で可愛い衣装でやさぐれた態度。機転が効いて媚びないけどケイリー・グラントに嫉妬するときは思いきり嫉妬する役。そしてバブル期並みのお気楽さで転職>>続きを読む
序盤から爆破で景気良く始まったものの、その後は台詞台詞台詞で寝落ち…ジョージ・ラフトが途中まで何者かよくわからないまま観てた(スパイだったらしい)。
珍しく髪を短く刈ったピーター・ローレはさすが味のあ>>続きを読む
観たことない作品がたくさん出てきてどれも新鮮な驚きがあった。とどのつまり(シネマトグラフの撮影時間が50秒しかなく基本ワンカットという制約下とはいえ)映画は構図で決まるんだなと再認識した。
ナレーシ>>続きを読む
『蛇の道』の編集のキレと凄みに対して『蜘蛛の瞳』のそれは意図的なハズシがあり弛緩した印象をもたせる。編集だけでなく撮影も、ショットひとつで笑える箇所が結構あった。ダンカン初登場シーンでの会話切り返しで>>続きを読む
これもまたすごかった…嫌になるくらい90年代末期の匂いを感じる。移動も多いし超ロングショットも印象的なのに閉塞感しかない。撮影編集は勿論のこと、高橋洋の脚本も面白い。どこか寓話的でもある。哀川翔が謎の>>続きを読む
これはまぎれもなく戦後だ。大義名分を失った戦後における男たちの戸惑い、挫折、虚無。堕落という名の、戦後派作家の述懐にも似た、戦後の男の罪禍を反語的に描く物語を小津監督は採用したのだ。戦後5年経っても戦>>続きを読む
なんと濃密な物語!訳のわからなさが後味として残る。明らかに正統派ヒーローにはなり得ないロバート・ミッチャムを主役にしたのは正解だし、彼の本気なんだかやる気あるのかわからない寝惚けまなこが意図された演出>>続きを読む
速い巧い。ジョン・ウェイン(若いな〜)が形勢有利な展開は、判官贔屓というよりこの国のポピュリズムの根強さを感じる。ジョン・ウェインとウォルター・ピジョンの形勢がコインの表と裏のように何度もひっくり返る>>続きを読む
予想外にミュージカル映画だった。全編通して動的な面白さに満ちている。超絶可憐なマリアンヌ・ドニクールが西陽に照らされたワンピースに長い脚の影を作りながら踊るショットで涙が出た。アンナ・カリーナ(!)が>>続きを読む
私の中では『セリーヌとジュリーは舟でゆく』『北の橋』が昔からワンツーフィニッシュで(リヴェット全作品を観てないが)『彼女たちの舞台』はそれらに比べるとDVD再生回数は少ないのだけど上映機会があるたびに>>続きを読む
観終わって、何というか、しんとした気持ち、沈思と言ったらいいのか、午前零時をまわった道を歩いてたらこの歌を思い出した。
パラソルをかざしてゆくよ有史より死者は生者の数を凌ぐに 佐伯裕子>>続きを読む
ジャック・タチのパントマイムと多重露光の至芸。犬も幽霊芸。同じ白い布を被っていても、選ばれる者と選ばれない者。異類婚姻譚は成立しない。タチ演ずる幽霊はカメオのブローチを摘み上げる。瞬くブローチを胸に、>>続きを読む
オープニングクレジットに連動する騎兵隊馬列シルエットの美しさ!
北軍大佐ジョン・ウェインと軍医ウィリアム・ホールデンの対照性と南軍支持で捕虜となったコンスタンス・タワーズらだけでなく、ロートル将校、酔>>続きを読む
面白ーい!命を賭けるのがスイカの収穫というブロンソンはたしかにアルドリッチ『北国の帝王』を思い出す。列車のタダ乗りとタダ乗り阻止に命を賭けるリー・マーヴィンとアーネスト・ボーグナインがタイマン勝負なの>>続きを読む
四半世紀ぶりに35㎜フィルムで観た。と言っても覚えてたのはチュルパン・ハマートヴァ演ずるマムラカットがはち切れんばかりに可愛い!ということくらい。
今観るとまんまクストリッツァだなー。全てのものがあら>>続きを読む
ダグラス・サークの演出はどうしてこうもすごいのか。大映ドラマの如く次々と用意された試練を経て改心し功徳を積んで救済されるご都合主義的な物語がこの上なく素晴らしく感じる。原作はルター派牧師によるものだそ>>続きを読む
リーリー・ソビエスキーとアルバート・ブルックスの芝居とビジュアルのコントラストがとても魅力的だし、もうひとつの『ゴーストワールド』といった風情のプロットに惹かれたのだけど、ちょっと残念な感じが拭えない>>続きを読む
この映画の中で、え?と思ったのは日本への原爆投下が決定するシーン。アメリカ一般市民に浸透しているいわゆる原爆神話そのままの「ここで原爆を投下しなければ日本は戦争を終わらせることができない・アメリカ国民>>続きを読む
嘘に嘘を重ねたら一人は殺人犯にされ一人は殺されたことにされてしまう。報道に踊らされる群衆は私刑に沸き立つ。本人らが出てきても誰も本人とは思わない、という脚本がよく出来ているスラップスティック喜劇で、皆>>続きを読む
年度末のがちゃがちゃで物事が始まる前に気ばかり急いて文句ばかり言ってぴりぴりしている。どこか期待していたものに裏切られ、考えなくても出来てたことが出来なくなる。丸腰になり何も無くなり地に叩きつけられて>>続きを読む
ミシェル・シモンを観る映画。神経質でいつもしかめ面の資産家役ミシェル・シモン(のはずが登場してすぐすれ違いざま女中の乳を鷲掴みに揉むというザ・セクハラムーブに驚く)。30年間訣別していた双子の弟ミシェ>>続きを読む
お父さん大好きサッシャ・ギトリの三代記(でも長台詞室内劇)。20年前に逃げた妻を盛大に悪役に仕立て、私生活で当時ギトリのパートナーだったジャクリーヌ・ドリュバックはしっかりアップで撮る。ドリュバックが>>続きを読む
序盤からうとうとしてしまった。ギトリ主演作品定番の長台詞室内劇だなーと思いきや、最初のシークエンスを終えたギトリの部屋がそのまま舞台セットとなるシークエンスがめちゃくちゃ面白かった。先程まで部屋にいた>>続きを読む
省略が効いているし割と正攻法というか破綻なく進行していく感じがある。17世紀の出来事がシームレスに現前するのが面白くわかりやすい。幻想的な物語だけどダニエル・シュミットとしては不可解さや頽廃美は薄めの>>続きを読む
ダニエル・シュミットのアマルコルド。「子どもでいるのは大変でしょう」イングリット・カーフェンが昔話とともに語りかける。甘美な過去、過ぎた美しい時間を思い出すだけの時間。
四半世紀前に関わった人が渋滞>>続きを読む
うわぁぁ…大変見応えある大作だった。衣裳がすごくて主役も脇役もなく煌びやかなんだけど、その衣裳の豪華さに負けないくらい撮影も演出も素晴らしかった。
イザベル役のジャッキー・モニエ登場シーンはルーカス>>続きを読む
粒子粗めのファーストショットは長谷川潔のメゾチントのようで美しい。可愛らしいアールデコ調のセットデザインや人形に扮したギミックな役者が魅力的で、ほんの少しだけコマ撮りアニメーションが入る。ほとんどスタ>>続きを読む
昔観た時のしみじみとした好さをあまり感じられなかった。こういう初期ジム・ジャームッシュぽいオフビートな映画(なのに色々贅沢)はこの時代までしか作れないものだったのかもなと思った。日本人がエグゼクティブ>>続きを読む
ふと思い出してDVDを引っ張り出してきた。奇想に溢れた素晴らしい美術と物語全体に漂うなんとも物哀しい感じが好きで初見以来時々観返している。老いたバロンがやっぱり哀れなんだよな。
この物語のバロンは、>>続きを読む
プロットだけ聞くと結構好きかもしれないと思った。普通の映画としても十分成立するはずだが、じゃあ普通の映画って、映画として成立する条件って何なんだと。監督は「映像作品」にするつもりだったとのことだが、映>>続きを読む
地道で静かな積み重ねを経て、不意に涙が込み上げてくる。およそ外連味とは無縁な地道さ。誰でも出来ることではない。『夜明けのすべて』でも感じたことで、本作の主人公ケイコ自身のありようとも重なる。
『夜明け>>続きを読む
オンラインで映画の切符買って開始ギリギリに映画館へ行ったら発券できない。スクショしか撮ってなくてメールも届いておらず窓口で確認してもらいながらスクショを見たら購入確定を押してなかった。その場で切符買い>>続きを読む