輪るピングドラムのMKのレビュー・感想・評価

回想によって物語の隙間を埋めていく構成が見事で、話が進む度に人物像やテーマに奥行きが増していくシナリオ構成が面白い。
残逆で凄惨な事実や性的描写を比喩で置換しており、アニメーションを用いた非常にユニークな表現だった。
95年のあの事件以外にも、キリスト教における原罪意識と罰、福音に至るまでの概念をパロディ化したような台詞・描写が多く登場し、物語をよりミステリアスな世界へと昇華させていた。