せびたん

ef - a tale of memories.のせびたんのレビュー・感想・評価

ef - a tale of memories.(2007年製作のアニメ)
5.0
人を思う気持ちの強さ、切実さに泣けました。あんなにも人を切実に必要とする気持ち、懐かしいです。
青春ていいなあ、なんて懐かしがりながら何回も泣きました。
そして蓮治君がカッコよすぎましたわ。

お話じたいは2組の高校生の恋愛を中心に、その他の人物も描いていく群像ものなんでしょうが、とても観念的(?)な雰囲気。
すべてのイベントが観念の世界での出来事のように描かれるので、恋のライバル関係にあるふたりの女子間でやり取りされる「あの人の記憶からあなたの存在消してやる」って言葉は「殺してやる」と言ってるも同然に感じられて、迫力ありました。

記憶に関する千尋の設定は、普通なら鼻で笑ってスルーするようなやつなんだけど、それを自分が抵抗なく受け入れてるのにビックリしました。後で理由を考えて、いろいろ納得。もしかしたら今なら「50回目のファーストキス」を見ても大丈夫かも。

本作に見られるようなアクの強い演出方法をシャフト節って呼ぶらしいですね。私はかなり好きですわ。引用元は昔の映画みたいだけど、古い邦画からヌーベルバーグまで、かなり幅が広い気がしました。
ていうか引用というよりも、消化して自分の手法として使いこなしておられるのがカッコいいです。
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