テリーマザーファッカー虎

プラネテスのテリーマザーファッカー虎のレビュー・感想・評価

プラネテス(2003年製作のアニメ)
4.2
名作『コードギアス』の谷口悟郎、大河内一楼、中川幸太郎、黒石ひとみ等のスタッフ陣がその前に製作した傑作アニメシリーズ。

テイストはデブリ(宇宙ゴミ)を回収する業者に勤める人々を描いたお仕事モノといった感じですが、『コードギアス』同様その背景には架空の世界ではありながら現実世界同様の社会問題を孕んでいるのが大きな見所。
それにともない前半はお仕事コメディ物としてかなり楽しいんですが、クライマックスにつれて段々シリアスになっていき、かなりの鬱展開があったり。
ですが、最終回は素晴らしい大団円で終わるというのも同スタッフの『スクライド』や『コードギアス』を彷彿とさせました。

原作からかなり改変を加えているものの、アニメオリジナルの要素が素晴らしく、特にアニメオリジナルキャラでありギャグキャラでもある課長と課長補佐2人がメインを張る第18話『デブリ課、最期の日』は思わず男泣きしてしまう神回。

本編の音声と映像をVJ的に編集したスタイリッシュな次回予告やエンドカード、宇宙空間内で効果音を廃した演出など本作ならではの凝った要素が印象的。

『パトレイバー』などのリアルSFの系譜にも加えてもいいレベルのリアリティラインも素晴らしく、全26話非常に見ごたえのある作品でした。