きりん

魔法少女まどか☆マギカのきりんのネタバレレビュー・内容・結末

魔法少女まどか☆マギカ(2011年製作のアニメ)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

(※当時の殴り書きそのまま貼ったのでまとまってないです)


全ての罪が赦されるようなお話だった
この世の理不尽についても触れたような話だった
時間逆行が霞むくらいに他のテーマのパンチがでかかった

杏子がさやかと一緒に行くよってとこのセリフで杏子に共感してもらえたような気持ちになり初泣き、10話以降と最終話でもボロ泣きだった。

杏子の印象は最初はよくなかったけど自分の過去を重ねさやかに共感し、自滅していくさやかを助けたいと思うようになる。
それでもつっぱねるさやか。しかし本当の心は違くて。
さやかは本当に責任感があり、優しくて…こういう子に限って自分を締め付けちゃうんだ
そんなこと思いたくない、したくないって思いながら反してしまう
それでもまどかは友人でいてくれたし、杏子はその胸の内を語らずとも理解してくれた、
辛い運命を共にしてくれた。それがもう泣けた。
さやかもまどかと同じくらい繊細な優しい子だと思った、まどかと違うのは自分の願いを信じ抜けなかった、自分の生み出す猜疑心などの闇に飲まれてしまって、自分の周りにいてくれる人たちさえ見えなくなってしまったこと。
まどかは泣いたり落ち込んだりしても後悔はせず自分の想いを伝え続けずっと友達が戻ってきてくれると信じ続け、最終的な願いの時は後悔なんて微塵もなくいつも笑顔で返答できる強さを持っていた。

本当は誰だって、最初の願いがあったはずなんだ
なのに生きていくうちにどうしようもなく傷つくことがあったり、欲が出たりして
最初に抱いた純粋なだけのささやかな願いの形が保てずに 周りを壊したり自分を傷つけたり。
誰だってほんの少し幸せになりたいだけなんだ

1人じゃないような気持ちにもなれる物語でもあった
みんな個人だから1人のように感じちゃうけど、関わりがある限りきっと一人きりではない

まどかの伝えたかった最終的な願いのシーン
大きい希望は大きい影を生む、
この世は (魔法少女は)
大きい希望の見返りに その命を代償とする
でも魔法少女(夢見るこどもたち)は、まだその代償の大きさを知らずに願う
その願いは夢と希望に溢れている
だからさ、そんな純粋で綺麗な願いを
命を代償にしなくたってほんとうはいいじゃない、
なんの代償もない ほんとうの奇跡があったっていいじゃない
私(まどか)はそれを信じてるし
魔法少女たちはこれまで頑張ってきたよ
その身と心を使い果たして
だからその願いの矛先 私が受け取る、という感じで号泣した

まどかは宇宙を生み出す力と同等なほどの宇宙を破壊するエネルギーを一身に受けた
ほむらは視聴者の問いかけをほぼまどかに全部伝えてくれたと思う
本当にそれでいいの!?って。
でもまどかはその返答の全てにいいんだって笑顔で答え、
宇宙規模で襲いかかる自分の願いに対しての闇にも、この願いが叶ったならばそれに見合うだけの価値がある!!と言い切って迎え討ち蹴散らした。自分の選択にも願いにも悔いがなかった

そのあとさやかとまどかで話すときに
さやかは自分の闇に飲まれてしまったけれど、私はただあいつのヴァイオリンの音色をより多くの人に聞いて欲しかっただけだったんだ…って微笑んでて
私の好きになった人と、私の大事な友人が
1人じゃなくて、よかった。
ってさやかがそう言えるようになったんだよ…(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

魔法少女は誰1人 悪い子はいなかった
この世はギブアンドテイクで時には支払う代価が多かったりするものだし
自分の闇に飲まれてしまう時もあるし
でも本当は誰かを傷つけたいわけなんかじゃない

願えば絶対叶うわけじゃないけど
時には本当の奇跡ってあるんだよって
だから全てに絶望するのはまだ早いんだよって
願いのためには頑張らなくちゃならない世界だけど
命まで支払うような世界線から変えてくれたまどか。
討伐任務をこなす的な世界に改変したのを見た時に
これまでいた、いずれ自らが悪となる期限付きで戦ってた世界はなんて酷だったんだろうと思った。
キュウべえとの契約は差し引いて支払う代価のが大きい。どんなに頑張っても最終的には魔女になるという点で。
だから正味、適当な願いで二つ返事でなるようなものじゃない とても見合わない

ほむらは孤独に頑張ってきて
何度も時空を繰り返してきたことがまどかの因果を深めてしまって絶望しちゃいそうになるんだけど、それがあったからこそ宇宙規模の願いを遂げられたわけで
あとさやかが魔女化しなければ4周目だかで詰んでたこともあって
たとえ自分の中でああこの時間は無駄だったとか 失敗だったとか
今生きてるこの刻の流れで思うことっていっぱいあるけれど
全てのことは無駄じゃなかったんだ
自分の思わぬ形で 未来の一場面で
思わぬ助けになってたりしているんだ
そういうことも思えた( ˘ω˘ )

重いんだけど重いだけじゃなくて
その中に輝く希望もちゃんと見えて
わりと真理をつく話だったっていうか
世の中を少し投影してる気がするというか
一縷の奇跡と魔法を信じたくなる話だった

最近よく悪い想像ばかりしていたけど
希望のある未来の想像を仮定として進もうと思った
それは、私も周囲を許しているように
私も許されている
互いに許しあって生きてくんだ。
きりん

きりん